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もしかして私、巻き込まれた!?

 私が身代わりをしている(させられている)ミオから手紙が来たらしい。

 そしてその封が破られているのを見ると、中身をすでにロビンは読んでいるのかもしれない。

 だがどうしてその手紙を持ってここに来たのだろう、明日でもいいんじゃないかと私が思っているとそこで、ロビンが私の傍に歩いてくる。


 なんでだろうと私が思っていると、ロビンが私に手紙を差し出してきて、


「ここに書かれている内容を読んでほしい」

「内容? 分かった」


 私に渡してきたという事は私に関係がある事なのだろう。

 でも今更何なのだろう? 謝罪はなさそうだしと私が思って開くとそこには、


『親愛なる、私に婚約破棄を投げつけさせられたロビン王子へ


 この手紙を読んでいる頃には、すでに私が“偽物”だと気付いている頃だと思う。

 さて、ここで私が私なりに行動したのには幾つか“理由”がある。

 そして“話せない”理由もね。

 その辺りの話は、今の私は詳しく説明する気は全くないから、本題に移るわ。


 ロビン、貴方、私に婚約破棄を投げつけたのを後悔している?

 ちょっと挑発しすぎて悪い事をしたかなと思ったの。

 個人的な理由で巻き込んでしまったのは悪かったと思うわ、ごめんなさいね。


 それでね、貴方にもう一度機会を上げようと思うの。

 つまりその婚約破棄の文書、それを貴方側に戻す、という話ね。

 あの文書は私がある場所に隠した、という話を知っているかしら。


 隠したのは知っているかもしれないわね。

 でも場所は分からないでしょう?

 そして正確な場所を私は教えるつもりはない。

 

 理由はその場所が“私達”にとって重要な場所だから。

 その場所を言えば、察しの良いあなたなら当然気づくでしょうね、ロビン。

 さて、その場所はというと、この屋敷の地下ダンジョンの何処か、とだけ。


 広いけれど頑張って探してね。

 またそのうち手紙を出します。


 ミオより』


 といった内容だった。

 どうやらこの屋敷の地下にダンジョンがあり、そこに婚約破棄の書類があるらしい。

 諸事情により婚約破棄をさせてしまったが回復の機会を与えるわ、という事らしい。


 そう私が大まかな内容を読み取りつつ、そこである疑問がわく。


「屋敷の下にダンジョン?」


 その私の疑問にロビンが答える。


「ここは公爵家だからいざという時、隠し通路から逃げる必要がある。しかも地価がダンジョンであれば、色々なものを隠しておけるし他の、“外”との入り口ともつながっているのを流用できるし、いいことづくめなんだ」

「……魔物とか、怪物は?」

「そこは公爵家の人間が自分の能力を試す意味もあって、定期的に“掃除”をしているはずだが」

「……」


 この世界の貴族はずいぶんと活動的(控えめな表現)なようである。

 そうなのか、と私がぼんやり思っているとそこでロビンがミオの母親と父親に、


「それで、その婚約破棄の文書を回収したいのですが、よろしいですか?」


 ロビンの言葉にかまわない、そして入り口……すでに知られてしまっている場所に案内するとミオの両親が話している。

 そして、丁度食事が終わったことから私とロビンはその隠された入り口に向かう。

 どうにか潜り込めるような穴に金属製の扉がついていてここから中に入るらしい。


 洞窟内は魔力によって明るく、明かりは必要なさそうだった。

 そしてミオの両親に見送られながら私とロビンはダンジョンに入り込んだのだけれど……それから少しして私は気づいた。


「もしかして私、巻き込まれた!?」

「今更気づいたか」


 ロビンが苦笑するように私に答えたのだった。



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