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異世界までは電波は届かない

 私の答えにロビンは少し考えてから、


「なるほど、質量に重力加速度をかけたものか。確かに重力だ」

「? 魔法があるこの世界でも、その法則は合っているのかな?」

「少なくとも、その概念はあるな。そういえば、異世界についての話を聞いていなかったな。意思の疎通ができるから気にならなかった」


 ロビンにそう言われて私は、、そういえば普通に会話が成り立っているなと思った。

 それにこの世界の文明で今の所不自由だなと思うのは、インターネットなどがないくらいだろう。

 それ以外は普通に水道もあったし、この服だって……若干、コスプレ衣装のように見えるが私達の世界の物とそこまで違いはない。


 水道だって管の大きさや細さ、中を流れる水流などの計算には、それら物理の知識は必要だ。

 まだまだ探せばあるだろうけれど、魔法を使っているとはいえ私達の世界とはそこまで違っていないようだった。

 それを考えると、説明が早くて助かるなと思った。


 そこでロビンが、


「ミオの異世界ってどんな場所だ? この世界との差異は?」

「えっと……私達の世界には、“魔法”がありません」

「……大変だな」

「この世界から見ると大変そうに見えるかもしれないけれど、そこまで大変じゃないかな

。それにこの世界にはない物もあるしね。例えばこの、スマホとか」

「スマホ?」

「うん、これの事」


 私はロビンにスマホを取り出して見せた。

 試しに電源を入れてみると、画面はつくがインターネットには繋がらない。

 流石に異世界までは電波は届かないかと私は思ってから、


「このスマホの中にはたくさんの情報が詰まっていて、検索したりできるのです。私はあまり電子書籍は読まないのですが、例えば」

「! この物体の中に文字……らしきものが」

「私達の世界の本が何百冊とこの中に入れることが出来るのです。情報という形ですが。他にも……」


 と言って説明していくと、ロビンは興味を惹かれたようで食い入るように私の世界の話を聞いていた。

 そして一通り話したかなと思っていると、


「その“カガク”とやらは“魔法”と区別がつかないレベルだな」

「高度に進歩した科学は魔法と~、という有名なアレですか」

「え?」

「いえ、何でもありません。えっと、それで私の特殊能力チートについて話しても構いませんか」

「あ、ああ、話が脱線しているな」

「重力は質量に重力加速度をかけたもの。その重力加速度を小さくすれば、結果として重力は小さくなる。つまり」

「つまり?」

「軽く地面を蹴るだけで私は先ほどの屋上に行くことも可能ですし、私自身の“重さ”を変化させられるので、いざという時に逃げるのにも使えそうかなと思っています」


 私がロビンに考えを述べるとそこでロビンが、


「それでどの程度力を操れそうなんだ?」

「問題はそこかも」

「……だったら自分の体にそれをかけるような真似はしない方が良いかもしれないな。緊急事態の時のみ使う切り札ぐらいに考えておいた方がいいだろう」

「そうですね。後は、重い石なんかでも軽々持ち上げられるようにして、相手に投げて頭上に行ったところで魔法を解くとか、遠くまで投げるのに使うとかかな……」


 今私が思いついたことをとりあえずは私は述べたのだった。

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