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レベル8・スケルトン は レベルアップ した!

 ふー、なんとか逃げ切った。


 逃げたよね? 右よーし、左よーし、上よーし、下よーし、前よーし、後ろよーし、とりあえずよーし。

 間違いなく周辺よーし、逃げ切った。


 危なかったけどあの豚君が剣を忘れてくれたことに期待してまた後で行ってみよう、運が良ければ装備品が拾えるかもしれん。

 まあよっぽどタイミングが良くないとダンジョンが食べちゃうからね、期待しないでおこう。

 それよりも色々収穫があったし、内容の確認ですよ奥さん。

 昔のエロい人、違った偉い人はいいこと言った、確か「一に確認二に確認、三四に確認、五に確認、どんだけ確認すりゃええねん」とな! なんか余計なものが付いてる気がするけどきっと気のせいだ。


 と、いうわけで確認だ。


 まず一つ目、人間にもゾンビレベルの不細工がいる。

 ……いやこれはどうでもいい。


 改めて一つ目。

 なんか知らんけど関節を強化すると強い。

 理由はわからん、要検証。


 二つ目。

 武器に魔力が込められる。

 これは下手したら魔力タンクとして使えるかもしれん、スーパースケルトンへのジョブチェンジは近いか!?


 三つ目。

 魔法ってあんなんなんや。

 使えないかな、無理かな、無理かもなー、これも要検証。


 特に重要なのは一つ目と二つ目、両方いけたら戦力アップは間違いなし! 目指せスーパースケルトン!

 さっそく実験実験。


 行くぜスーパースケルトンにジョブチェーンジ! はいバラバラなったー! どう見ても魔力込めすぎたー! 学習能力なーし!

 どうか誰も来ませんようにー!!!



――――――――――



 うーむ、わからん。

 検証の結果、関節強化は確かに強くなる、強くなるんだけど理屈がさっぱりわからん。

 なんちゅーか、例えば一つの行動に100の時間がかかるとして……あ、この100は秒じゃないよ? 誰に言ってるんだ俺は。

 まあいいか、とりあえず100だよ100。

 そんで身体強化するとこれが95に短くなる感じ、パワーは逆に105になるみたいな、あくまで感覚でしか無いけど。


 ほんで、これが関節強化になると……

 こ、言葉にしずらいっ!

 えーっと100の動作が、10かかる動作を10回に連続して行う形になったようなもんで、そんでそれぞれが1ずつ軽減されて9の動作を10回やってるみたいな、結果90で済むようになってて、パワーはなぜか110になってる、みたいな感じかなー?

 多分合ってるはず、わかんない。

 まあでもこれで合ってるなら集中すればもっと強くなるかもなー、なんたって関節の数ってよりも骨の数だけ強化できるっぽいし、人間の骨って200個くらいあるもんなー、大分強化になるよなー。

 練習しよ、うん。


 ほんで次、武器に魔力ウンヌンカンヌン。

 結論から言えば出来た、わりとあっさりできた。

 あっさりすぎて描写の必要が無いくらいあっさりできた、ダンジョン補正っぽいけど。

 調子に乗って飛ぶ斬撃とか真似してみたけど、体がバラバラになるくらい魔力込めても飛びませんでした、まる。

 これは多分無理、理由はよくわかんないけど絶対無理って感覚がある。 なんか根本的な部分で足りんもんがある気がする、とにかくこれは練習してできるようになるもんでもないので諦める、スパッと、サラッと、バッチリと……はぁ、飛ぶ斬撃とかカッコイイんだけどな。


 今んとこ魔力込めただけじゃ威力が上がったような感じはしないから、単純な魔力タンク扱いが無難なとこだなぁ。

 まあこれも体の一部みたいなもんだし、関節強化の要領で強化できそうだけど、っていうかこっちは多分出来る。


 問題はどんだけ貯められるかっちゅう容量的な問題だけど……

 剣は多分1.5%くらいで、盾1%、腰当1%、靴0.5%って感じかな!

 合計で4%も上昇した! イェイ! 倍も使えるようになったった! 凄い!


 ……


 少ねぇって!

 倍とか言うと凄いように聞こえるけど少ねぇって!

 そもそも絶対量が少ないんだから倍になっても大したこと無いって!

 3%が7%になったところで大差無いって!


 よし、最後だ。

 魔法使えんかなーってヤツ、まあ使えませんでした、当たり前のように使えませんでした。

 飛ぶ斬撃と同じ感覚がする、これは絶対無理。

 根本的な何かが足らんってのはわかってるけどその何かが何なのかはさっぱり分かりません。何やろね。

 詠唱とか必須なんかな? そしたら自分には無理だわー、なんたって肉が無いから発声器官が無いもん、どんだけ頑張ってもカタカタ言うのが限界だもん、カタカタで詠唱として認識されちゃったら逆に嫌だし、どんな魔法やねん。かっこ悪いわ。


 兎にも角にも検証終わり、後は増えた魔力と関節強化の練習してどんくらい強くなるか実験だ、頑張るぞー。


 とりあえず使えるだけ使って関節強化ー、なんか全然強くなった感覚しないけど、とりあえずどっか移動しよ。


 ……早っ、思ったより早っ!

 これはマズイ、足がもつれ……もつれ……もつれナーイ!

 こりゃ快適だわ、人間並に早く歩けるぞーう。


 ふんふふ〜ん♪



――――――――――



 あかん、これは快適すぎる。

 もうタダのスケルトンには戻れない! 悔しい! でも歩いちゃう!(スタスタ)

 走ったら転けそう、いやマジで。人間ってこんなスピードで動いてんねやなー、そりゃスケルトンなんか雑魚だわなー、今の状態でスケルトンの動きを見ると遅すぎだもんなー、馬に対抗して全力疾走してる子供くらい遅いもんなー。

 まあそれで自惚れるほど傲慢なワタクシではございませんことよ。

 冒険者だって何回か見かけたけど、観戦するだけで襲いかかったりしてません。怖いもん。

 スケルトンが人間の子供レベルの強さしか持っていなかったとして、今の俺はやっと成人男性くらいになった程度でしかないし、冒険者の攻撃とか離れてて真正面から対峙してて相手がなめてかかってくれば避けられるかもしんないけどさー、それってダンジョンの低層階にいるような人らの話であってさー、中層以上に行くような人らから見ればただのスケルトンと大差無いわけですよ。

 はあ、こんなんでダンジョンからお呼びがかかるなんてことあるんかな、剣豪スケルトンみたいに大量虐殺とかやらんとダメかな?


 道程は遠いです。

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