21話
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ありがとうございます。今回はダンジョンマスター視点です
ダンジョンマスター
俺はトリップ者だ。あるゲームのテストプレイヤーを募集する応募に当選してこの世界にやって来た。その応募内容はプレイヤーがキャラクターを作成して冒険者になるか、別ページで有ったダンジョンマスターになるかだ。そして、俺はダンジョンマスターの方へ応募したんだ。
そう、冒険者の女を捕まえて陵辱して調教したり、モンスター娘達を自由に貪ろうとしていた。
「なのに何で誰もこねえんだっ!!」
そう、ダンジョンを作成して開放してから誰も来ていない。準備期間の5年間は構想を練って、呼び込みやすいようにしたんだ。もちろん、デストラップも多数配置したし、捕らえる為にも準備した。
俺がガチャガチャで出たクラスカードがネクロマンサーなのも有って、自分の魔力で手軽に召喚できるゾンビとスケルトンを1階層に配置した。入口にはデストラップの落とし穴と鉄杭を設置して確実に前衛の男を殺す。殺した死体は俺の操霊術でゾンビやスケルトンに変えてしまう予定だ。
2階層に配置したのはゾンビウルフやスケルトンウォーリアーなどだ。
俺のダンジョンの属性は不死と闇なので、これは仕方無い。だからゴーストなども存在している。
開いた当初は3階層まで作ったのだが、誰も来ないし暇だから今では8階層まで出来ている。
幸い、毎日DPが1階層につき100点支給されるからどうにかなっている。
そして、俺はダンジョンの改築とレベル上げに勤しんでいる。モンスターは基本的に召喚して自分で殺しているのだ。なので、途中の階層で繁殖に強いゴブリンやオークを配置して増やしている。もちろん、そいつらを殺してゾンビとして戦力としている。御蔭で俺のレベルは51だ。そして、モンスターに殆ど使っていない為にDPはかなりの量が溜まっている。今はヴァンパイアを召喚する為にポイントを貯めている。他の奴らは不死者だから犯すのは全然駄目なのだ。腐ったゾンビとかごめんだ。オークやゴブリンは共通項目に有るから召喚出来るのだが。
「マスター、侵入者です」
俺に知らせに来たのはダンジョンマスターをサポートする為の美少女精霊だ。髪の毛の色と瞳の色は紫で、髪の毛は短めのツインテールにしている。そして、背中には羽が生えている。掌サイズじゃ無ければ犯していたというのに。
「本当かっ!!」
報告を聞いて、慌てて画面を起動する。すると、今まさに黒髪の少女が入ってきて…………落ちた。
「おい、報告してるんだろうなっ!!」
「そのまま来ましたね」
「何でだよっ!! わざわざダンジョンだって書いてやってるだろうがっ!!」
これでまた暇になるし、せっかくの美少女だと思ったら、信じられない事が起こった。その少女は杭に貫かれるはずが、落下中に何もつけていない拳を間に出し、今まさに刺さろうとしている杭を粉砕しやがった。しかも、鉄杭をどんどん破壊して仕舞って行きやがる。
「おい、アレが冒険者の基本的な奴なのか?」
「まさか、アレは例外です。この辺りで強い存在は20から40レベルです。彼女のレベルは…………8ですね」
「なあ、俺の8レベルの時ってあんなに強かったけ?」
「アレと比べたら月と鼈…………端的に言えばマスターは雑魚ですね」
「おいっ!」
精霊イリスの言葉につい突っ込んでしまう。だが、納得だ。術師タイプとはいえ、アレはやばい。スケルトンが持っている剣が素肌に弾かれている。それだけじゃない、トラップとして配置したトラバサミが効いて無いし、力づくで破壊して来た。
「なぁ、スケルトンやゾンビってレベルいくつだっけ?」
「スケルトンの平均は18レベル。ゾンビの平均は16レベルですね」
「何あのチート…………」
「あの子はプレイヤーみたいですね。チートも納得です」
「成程。だから、あんな可愛いのか」
スケルトンの塊が拳圧だけ吹き飛ばされて行く。そして、少女の頭上にある潜む場所からスケルトンが剣を向けて飛び降りた。少女は一切の反応を示さず、剣が頭部に命中し…………串刺しになった。なんて事は無く、剣が折れて少女が無造作に放った裏拳がスケルトンを粉砕した。
「化け物だな」
「化け物ですね。スケルトン如きでは相手にならないかと」
「まあ、良い。こっちにはまだまだ強いのが居るからな。そもそも、1階層は様子見の階だからな」
「あっ、階段を見つけて帰るみたいですよ」
少女は浮かぶ板みたいなのを出して、それに乗って帰って行った。その姿は単にお化け屋敷に遊びに来た子供みたいな物だ。
「あの板は何だ?」
「さあ? 魔導技術で作られているみたいですが、良く解りません」
「まあ、良いさ。全員に命令を出しておいてくれ。女は生きたまま捕えろとな」
「はい」
待つこと4年11ヶ月。やっと、レイプ出来る奴が来たんだ。絶対に逃がさない。それにギルドに教えてくれると沢山の連中が死にに来てくれる。ここで死んだ量だけ俺は強くなれるのだから、どんどん来てくれ。
そして、黒髪の少女が来てから1ヶ月が立った。しかし、あれから冒険者はおろか、少女すら来ていなかった。
「おいっ、どうなっているっ!!」
「どうやら、秘匿する気みたいですね。普通なら調査隊が派遣されるのですが…………」
「なら、アイツはもう来ないのか?」
せっかくゴースト達も1階層に配置し直してやったのに。
「今の季節…………外は冬ですからね。ダンジョンに入る前に冬越えの準備に忙しいんでしょう」
「つまり、春までは来ないって事か…………」
「心配なら偵察を出しますか?」
「出来るのか?」
「…………あっ、ダンジョンレベルが足りませんね。まだ1人も人が死んでませんから」
ダンジョンのシステムで鬱陶しいのは殺した数でレベルが上がる仕様なのだ。正確には外の生物をだが。現在、8階層まで作って強めのダンジョンになっているが、何故か数年間も発見されていない。その為、この不死王の闇迷宮はダンジョンレベルは1なのだ。
「だから、ランダムはやめろと言ったのに…………」
「でも、指定出来た場所はどこも危険地帯じゃねえかよ」
「仕方有りませんよ。いい場所は早い者勝ちなのです」
ダンジョンの出現場所は早い者勝ちだったみたいで、瞬く間に良い所が取られた。そうなると、ランダム配置で頼むしか無かったのだ。そして、それはある意味で成功した。地図を見る限りではダンジョンの位置は村に近いが、人が来ないような所に有ったみたいだ。御蔭でここ数年は暇だったのだ。
「だが、これからは違う。捕まえて思いっきり陵辱して、調教したらそいつを使って人を呼び込んでやる」
「そうですね。最低ですが、精々頑張ってください」
「おうよっ!!」
ここから俺のハーレム物語が始まるんだからなっ!!
見ていろよ、お前を俺の物にしてやるっ!!
「さて、どちらが狩られる事になるのやら、楽しみです」




