死神に見つめられて/Wait
死神がこちらを見つめている そう感じたことはないかい
誰にだって生きていれば 死神に睨まれる瞬間は来るものさ
人は考える生きものだから 存在していると胸を張って
人は考えすぎる生きものだから 傷つき苦しみ暗闇の中へ 自らの意志で落ちていく
孤独に耐えられず 悲しみを忘れられなくて 虚しさに振り廻されて
自尊心が傷つけられても 負けを認めることも 誰かに相談することも出来なくて
深い闇へと落ちていく自分を 狭い部屋の何処かで見つめている
人は救済を求めている みんな救われたいのさ でも白旗を掲げる勇気がないだけ
いつの頃からか 「降参」という選択肢は消えてしまって 勝つことだけに命を懸ける
死神がこちらを見つめている そう感じたことはないかい
誰にだって生きていれば 死神に睨まれる瞬間は来るものさ
目を逸らすことは容易ではない 取りつかれてしまったのなら尚更のこと
人は救済を求めている みんな救われたいのさ でも白旗を掲げる勇気がないだけ
いつの頃からか 「逃走」という選択肢は消えてしまって 勝つことだけに命を懸ける
呼吸が苦しくなって 心臓の音に鼓膜が破れそうになる
眠れない夜に無感動になって 記憶が途切れてしまいそうになる
死神がこちらを見つめている 死神がこちらを見つめている
死神がこちらを見つめている 死神がこちらを見つめている
勝負など初めから決していることに 気付くことなく
人はただひたすらに 勝つ方法と負けない方法だけを必死に探して生きている
空を見上げる余裕もなければ 差し伸べられた優しい手に気付くこともない
張りつめられた糸は ただ切れる瞬間だけを待っている
死神がこちらを見つめている そう感じたことはないかい
誰にだって生きていれば 死神に睨まれる瞬間は来るものさ
だからこそ人は ひとりでは生きていけない ひとりで生きてはいけないのさ
 




