3/146
永遠に消えない夢/Wait&Hope
遅咲きの少年が見続ける夢
大きな夢をみることにした
永遠に消えない夢を
少年だった頃
暗くなると不安になって
日が沈むと家に帰った
友だちといると時間を忘れて
明日が来るのが待ちどおしかった
さよならなんて言いたくなかった
学校が何より大好きだった
家に帰ると夕食のいい香り
お母さんはいつも家にいてくれた
お父さんはとても優しかった
お姉ちゃんと話すのが好きだった
白い犬が迎えてくれた
時が経って家を出た
電話だけの会話
嫌っていたわけじゃない
避けていたわけでもない
これが大人になることだと思ってた
気が付けば7年ぶりの再会
時の重さに心を打たれた
人の変化に涙がこぼれた
お母さんはお婆さんに
お父さんはお爺さんに
お姉ちゃんはお母さんになっていた
白い犬は死んでいた
夢はオレをさらに遠くへと運んだ
国を出たあの日
受け取らなかった母からの餞別
父からの謝罪
真夜中にみる夢の中
オレは家族と話す
少年の頃のように
オレは生き続ける
大きな望みを叶えるためだけに
誇らしく彼女を 家族に紹介する
そんな日が必ず 来ると信じて
それは永久に輝きつづける
永遠に消えない オレだけの夢