出口/Wait
心の闇に落ちて行く 翼は折れて ただ落ちて行く 奈落の底へ 落ちて行く
気がつけば 落ちる時間は終わり 地べたに這いつくばっている時間が始まる
すべての時間がゆっくりと流れる そして同時に すべての時間は既に終わっている
声にならない音で叫び 考えることに取りつかれ 悩まされ 苦しまされる
自分でつくった地獄の底で ただ呼吸だけを探している
軽いことなのか 重いことなのか それも分からない 考えてはいけない
心の闇に落ちて行く 翼は折れて ただ落ちて行く 奈落の底へ 落ちて行く
気がつけば 落ちる時間は終わり 地べたに這いつくばっている時間が始まる
すべての時間がゆっくりと流れる そして同時に すべての時間は既に終わっている
同じ言葉が 同じ時間が繰り返される 同じ思考が 同じ景色が繰り返される
旅の始まりを期待していた人間は 瞬く間に 旅の終わりを切望する
色で例えれば 漆黒色のような 透明色のような 不快な色
音で例えれば 耳鳴りがするほどの悲しい無音の世界が奏でる旋律
信じていた五感は役に立たない それでも呼吸を探している
何処かに出口があると信じて 待つことを諦めない
何も信じることが出来なくても それでも呼吸を探している
口元だけでも笑う真似が出来れば それがここからの出口なのかもしれない
心の闇に落ちて行く 翼は折れて ただ落ちて行く 奈落の底へ 落ちて行く
気がつけば 落ちる時間は終わり 地べたに這いつくばっている時間が始まる
始まりと終わりが同時に始まり終わってしまう それでも呼吸を探している
鏡の前で 笑う真似をする自分を見て 口元をゆるませる
口元だけでも笑う真似が出来れば それがここからの出口なのかもしれない