第五十三話 王都への旅路。旅編
ユウゴ、万能過ぎ問題。
俺は十人を呼んで、バルクの街へと転移する。
ここからは旅の始まりだ。
俺、ルル、クリス、カゲ、ルルーシュとガルドさん、シズナさん、グラウルさん、ミレアさん、ザンさんでバルクの街の王都側の門へ歩く。
「ユウキさん、とうとう、王都へ行くのか!」
「バルクの街に帰ってきてくれよ!」
バルクの街の冒険者たちに声を掛けられて、手を振ってそれに応える。
「ユウキさん、本当に愛されてるよな」
「楽しみだぜ!」
ガルドさんとグラウルさんの声を聞きながら、門へたどり着いた。
「お、ユウキさんか。王都への道に盗賊が結構出てるって言うから気をつけてくれよ」
「分かった。まあ護衛もいるし、大丈夫だろ」
俺は門を出て少し歩いてからキャンピングカーを出す。
「これに乗ってくれ」
「分かった」
ルルが返事をしてくれる。
俺以外の運転手がいないが、ガーディアンのユウゴも連れてきた。
「ピピ。ユウゴが運転する」
「ユウゴ、大丈夫なのか?」
「ピピ。マスターユウキの知識を同期してくれればいい」
俺はユウゴを触ると、運転や現代日本の知識が同期されたようだ。
古の賢者、コウダイ様は高校生の時にこちらに来てるから運転の知識はないんだよな。
念のため、俺は助手席に座り、ユウゴは運転席でサイドブレーキを上げて、ギアを入れる。
オートマ車だから、マニュアルみたいにクラッチ入れて、ギアを変えてっていう苦労はない。
「凄い! スーッと動き出した!」
「全然揺れないです!」
「ルルーシュ、ミルクティーを入れてくれ」
「かしこまりました。全員分お入れしますね」
ルルとクリスは軽トラより乗りやすいと騒ぎ、カゲはお姫様みたいに新メイド長のルルーシュを使っている。
「これ、俺たちが護衛する必要あんのか?」
「そんなこと言わない」
「そうだにゃ。依頼金はめちゃくちゃいいし、盗賊は出るから必要にゃ」
「俺っちは楽しみだぜ!」
「ちゃんと気配察知は怠るなよ。まあ、盗賊が出ても逃げきれそうだけどな」
ザンが軽口を言って、シズナとミレアに突っ込まれてる。グラウルさんは何を楽しみにしてるんだ? ガルドさんの意見には同意だが。
景色は小麦畑が広がり、遠くにはアルーシャ山が見える。
空を見るとはぐれワイバーンが上空を飛んでいる。
ミルクティーを飲みながら、ワイワイと喋っている。
「ちょっと暇だな。ユウゴは問題なさそうだから一旦下ろしてくれ」
「ピピ。了解」
俺は後ろの席に座り、トランプを取り出す。
「何? それ」
「現代地球の遊戯に使う物だぞ」
まずはババ抜きから教える。
トランプを配り、基本的なルールを教えると皆楽しそうにやり始める。
「むっ! ユウキ、何で一枚だけ、上に出してるの!」
「ルル、早く引いてください!」
「わらわはカゲからみんなのカードを見ているぞ。ちなみにババを持っているのはユウキじゃ」
「フフフ、皆さん楽しそうですね」
カゲ、それルール違反だから。
ガルドさん達は、キャンピングカーと並走しながら護衛してくれていた。
普通に四十キロくらいで走っているのに、何で並走できるのか謎だ。
小麦畑を抜けると林の中に入る。
「ここからは魔物と盗賊が出やすいぞ」
「大体、盗賊は商人に化けて襲ってくるな」
ガルドさんとグラウルさんが窓の外から教えてくれる。
なんだ? 倒木が道をふさいでる。
そこには馬車を止めた商人が困り顔をしていた。
「ああいう手合いが怪しい」
ルルは短剣を構えて窓から飛び出る。
商人はこちらのキャンピングカーを見て驚いていた。
「これはこれは、ユウキ様ですか?」
「そうだが、貴方は?」
「私はマイルズ商会のマイルズです」
「ふーん。積み荷は何だ?」
「小麦とオーク肉ですね」
なるほど、積み荷は普通に見せてもらえて、中身は問題なかった。
だが……。
「ユウキさん! 魔物の群れが来る!」
「後ろから人間の匂いもするにゃ!」
どうやらお出ましのようだ。
困惑するマイルズさんもキャンピングカーに乗ってもらい、ルルとカゲとルルーシュさんは外に出る。
ゴブリンが十体ほど、林から出てきた。
キャンピングカーに矢が飛んでくる。
マイルズさんはキャンピングカーの中に驚いていたが、怯えた表情を見せていた。
どうやら盗賊の手先ではないらしい。
ゴブリン達はルルとカゲが首を飛ばして狩っていく。
ルルーシュさんが何かを唱えている。
「闇よ。敵の目をふさげ! ダークベール!」
「なんだ! 目が見えねえ!」
矢を放っていた盗賊や剣を持って遠くから構えていた盗賊が混乱し始める。
「今だ! シズナ、ザン、ミレア!」
シズナさんが素早く弓を引き、盗賊の足を撃っていく。
ザンさんは短剣で喉元を切って三十人はいる盗賊たちを殺していく。
ミレアさんは水魔法の矢で相手を仕留める。
火魔法は林だから使えないからな。
俺もキングヒドラの魔力を使った雷魔法を使おうと思っていたが、あっけなく盗賊とゴブリンは倒された。
「ゴブリンは全員倒しましたが、盗賊は数人逃げました」
「ご苦労、ガルドさん。どうすればいい?」
「盗賊は全員殺すか、捕らえて、引き渡すのが決まりです。奴らのアジトも吐かせて、奴隷たちがいないか探す必要があります」
「じゃあ、そうしよう」
次話、盗賊のアジトと奴隷たち。
小説をいつも読んで頂きありがとうございます。面白かった、また読みたいという方は高評価やブックマークをお願いします。作者の励みになります\( 'ω')/
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎を★★★★★にしてくださると作者が大変喜んで更新頻度が増えるかもしれません。よろしくお願いします。




