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異世界配信スローライフ ~原価10円のポップコーンでボロ儲け! 現代ガジェットで悪徳商人を論破します~  作者: マロン64


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第二十二話 料理対決本番!

 あっという間に時間は過ぎて、ハンネスとの料理対決になった。

 俺はクズ粉を持って、バルクの街の広場に作られた会場に向かう。

「ユウキ、本当に勝てる?」

「大丈夫ですか?」

「クズ粉しか使えないのが痛いよね」


 ルルとクリスは不安そうに聞き、カレイナは心配そうに呟く。

 だが、俺は心配していない。何故ならクズ粉は宝の粉なのだ。


「ユウキさん、あいつらの妨害は絶対させないからな」

「わらわもユウキを守ろう」

 

 コビーさんとカゲが頼もしいことを言ってくれる。


 広場に着くと、頼んでおいたパンを焼く窯と調理用のかまどが用意されている。

「ふっふっふ。のこのこと来たな。今日はハイシンシャの敗北の日だ!」

 ハンネスブルグ商会のハンネスが笑いながら、俺の方に向かってくる。

「そっちのぽっぽこーんは味が悪いらしいな。元祖ぽっぽこーんとレシピは絶対渡さないぜ」


 このタイミングで異世界配信の方も起動する。

 現代地球の配信の方は盛り上がっていたが、それを超える熱狂のコメントが流れ始める。


 ユウキさん、絶対勝ってくれ! 俺はハンネスブルグ商会が大嫌いだ!

 あいつらは小麦粉の流通を牛耳って、好き勝手してるからな。

 まずいポッポコーンはもう嫌なの! ユウキさんの美味しいぽっぽこーんが食べたいの!


 ハンネスブルグ商会はバルクの街でも評判の悪い商会で質の悪い小麦粉を高く売って儲けているらしい。

 ならば、街の人のために条件を追加するか。


「ハンネス、料理対決で負けたら、バルクの街から商会を撤退しろ」

「何だって⁉ 貴様が負けたらどうするのだ!」

「一生、お前の下でレシピを作ろう」

「ふっ、自ら奴隷契約を結ぶとは滑稽だ。良かろう」


 俺とハンネスの言葉に、現代地球の配信は興奮し、異世界配信の方は悲鳴を上げる。


 流石ユウキだぜ! 絶対勝てよ!

 現代日本の知識チートに勝てるわけないんだよな。

 そんな⁉ ユウキさん、無茶だ!

 クズ粉で美味しい料理なんて作れるわけないよ……。


 俺は料理のできる冒険者たちに依頼して、手伝いをしてもらっている。

 これはハンネスも認めたことだ。

 町中の注目を集めているからな。広場の人通りはすごく多い。


「それでは商業ギルドの支部長、バンズの立会いの下、料理対決を始める!」

 バンズさんの言葉に広場に集まった人達の歓声が爆発する。


「ユウキ、負けたら承知しない」

「ルル、俺は勝てる勝負しかしないさ」


 ルルたちのためにも勝たないとな。

 

「始めっ!」


 わああああああ!

 

 俺は料理を始めた。まずはハンネスから渡されたクズ粉を調理台に敷く。

 クズ粉とは茶色い小麦粉だ。

 砂糖とオリーブオイルと塩を少し入れながら、水を少しずつ混ぜてゴムベラで混ぜていく。粉気が無くなってきたら手でこねる。


 一塊になったら、ラップをして十分ほど生地を休ませる。

 その後、二等分にして直径二十センチほどの楕円形に伸ばし、一昨日作ったカッテージチーズをのせる。


 本当はピザ用チーズを使いたいんだが、まあ今回のルールは名産品を使う事なので仕方ない。

 

 昨日、手に入れたオーク肉は腸詰にしてソーセージにしてある。

 ハーブや香辛料でしっかりと味付けしてあってめっちゃ美味かった。

 パン生地の中に自家製トマトソースとチーズとオーク肉のソーセージ。

 まずいわけがないだろ?


 後はパン窯で焦げないように注意しながら、中火で三分焼き、裏返してまた中火で七分焼く。


 これで一品目は完成だ。冒険者の料理人にはこの工程を見てもらって、量産してもらう。


 ちらりとハンネスの方を見ると、商会の使用人に怒鳴り散らしているのが見えた。

「とっとと働け! 絶対にユウキに勝つのだ!」

「ですが、このレシピはよくわかりません……」

「それをどうにかしろと言っているのだ!」


 どうやらハンネスはミートソーススパゲティを再現しようとしているみたいだ。

 だが肝心のトマトがないため、肉と緑色のソースがかかったハーブスパゲティと言ったところか。


 塩コショウは一応使っているが他にも香辛料を好き放題入れている。

 ひどいのは使用人が何とかして味を調えているところに、ハンネスが勝手に香辛料を加えているのだ。


 あれじゃあ、負ける道理はない。

 二品目はオーク肉のホワイトグラタンだ。

 

 クズ粉もホワイトソースにすれば問題ない。

 小麦粉をまずは炒って、バターと牛乳で焦げ付かないようにしながら特製ホワイトソースを作る。見た目は小麦粉の殻が入っているため、薄茶色いが香りがいい。


 ごろごろ入った、牛乳に漬け込んでさらに美味くなったオーク肉とマカロニパスタを入れる。仕上げに昨日のチーズをたっぷり乗せてこんがり焼く。

 


 ハンネスの二品目は……固そうなオーク肉のステーキに、香辛料をたっぷりと使ったものだった。あっちはそれなりに美味そう。


 広場には俺のパン窯から漂ってくる美味しそうな匂いに感激している人が多い。

 料理対決は広場の人たちが、一人一票でそれぞれの料理を食べて採点するのだ。


「なあ、ユウキさん、もういいだろ! 食べさせてくれ!」

「そうだな……ハンネス、料理は出来たか?」

「勿論だ、目にもの見せてやる!」


 一人の青年が観客代表として試食に招かれる。


 一人の青年が俺の料理とハンネスの一品目を見て首を傾げる。

「ハンネスの料理は、前の配信のミートソーススパゲティに似てるな。でもユウキさんの方の料理は何て言うんだ?」


 俺は自信満々に答える。

「これはクズ粉から作った、とろーりチーズの包み焼ピザだ」

「え? クズ粉から作ったとは思えないくらい香りがいいぞ。あととろーりチーズって何だ?」


 一人の青年はパン屋の手伝いをしているらしい。

 俺の料理はよくわからないと判断したのか、ハンネスの料理から食べるようだ。

 青年はフォークで、スパゲティを巻き付けて、一口いれた瞬間、顔を歪める。


「うわあああ、ぺっ、ぺっ。なんだこれ、香りはましだけどしょっぱいし、辛いし食えたもんじゃねえ!」


 そりゃあそうだよな。ハーブを組み合わせたスパゲティを作るという発想はよかったが、味付けをハンネスが適当にしてるから絶対まずい。


 青年に冷えた水を飲ませて、口直しをしてもらう。

 次に食べるのは俺の包み焼きピザだ。


 青年は恐る恐る口に入れる。

 カリッ! 


 ピザ生地を丁寧に焼いたおかげで外はカリカリ、中はもちもちだ。

 そして、あふれ出るチーズとトマトソースの甘みとオーク肉のソーセージ。


「あつっ! 何だこのパン! まず粉がめちゃくちゃ香りがいい! 中から美味しくて伸びるチーズとトマトソースが美味い! オーク肉のソーセージの味付けもばっちりだ」


 おおおおお!

 広場の人たちの歓声がヤバイ。

 アーティストのライブ会場にいるみたいだ。


「おい、ユウキ! クズ粉を使わずに他の粉から作ったんだろ!」

 ハンネスが抗議してくるが、料理の前にハンネスからもらったクズ粉からピザ生地を作ったのは街の人たちがしっかりと見ている。


「ハンネス、これはクズ粉なんかじゃない。全粒粉という香りと栄養価の高いとっても美味しい粉なんだ」

「な、何だって!」

「お前も食べて見ろ」


 ハンネスは包み焼きピザの生地だけをかじる。

「な、なんだ。この香りのよさは……。これがクズ粉だと?」


 だがまだ俺のバトルフェイズは終了していないぜ?

 次の一手は二品目のオーク肉のホワイトグラタンだ!



小説をいつも読んで頂きありがとうございます。面白かった、また読みたいという方は高評価やブックマークをお願いします。作者の励みになります\( 'ω')/


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