シュラーハルト
ようやく春が来たってのに
心はちっとも晴れないままで
嘘ついたときのようなモヤモヤが
喉にしつこく絡んでた
これはきっと
「始まり」という名の同調圧力を
世間から感じるせいであって
春の暖かさや 風の行く先が
悪いわけじゃないのは知っている
逃げ出したいな こんな春から
何も持たずに逆方向へ
走り出したら笑われる
それでいいから消えるんだ
僕は笑う君を笑うよ
僕は笑う君を笑うよ
どうしてか桜が嫌いだ
けれどみんなは桜を好いてる
「嫌い」といったらたちまち疎まれた
それがどうやら摂理だった
だから僕は
自分の感性を捨ててしまって
その花が好きなフリをする
純粋な世界は こんな僕より
絶対正しいって知っている
逃げ出したいな こんな春から
何も見ないで影に隠れて
ちょっと泣いたら笑われる
それでいいから避けるんだ
僕も泣いた僕を笑うよ
僕も泣いた僕を笑うよ
言えないまんま こんな春なら
何もしないで夜にあぶれて
ちょっと眠れば虫になる
ああ それでいいから目をつぶって
ただ無感情に歌を歌う
ただ無感情に歌を歌う
ちょっと眠れば寒くなる
けど、それでいいから目をつぶる