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説明会

入学2日目の午前中は、

新入生への委員会や部活紹介と魔法学院特有のサークル活動の説明会が大ホールで行われた。


入学式同様に新入生をメインに長椅子に腰をかけるのだが、私とアリスは編入生として新入生の後方で話を聞くことになった。



委員会は前世の中学や高校の仕組みに似ていた。生徒会も活動内容は似ているが、選抜は立候補ではなく学院からの推薦。要するに、成績順で選ばれていく。ただし王族や高位貴族に関しては特別枠。拒否権もあるみたいで、シリルは生徒会のメンバーの中には見かけなかった。任期は入学式の2ヶ月後から1年間。最高学年を除く1〜6学年の中から選出されるらしい。


部活動は前世の中学や高校の仕組みに似ていたが、内容は将来のためのものが多い。体育系では、剣術に体術に馬術など。文化系では、他国語会話に社交ダンスに管理会計など。


そして、サークル活動は魔法学院特有。体育系では、魔法剣術に魔法体術に飛行術など。文化系では、薬学研究に妖精対話に古代語解明など。

委員会も部活もサークル活動も強制ではないし、自分の責任を果たせる範囲であれば複数を掛け持ちすることも可能だ。



説明会が終わったのは12時前。


隣にいたアリスと、

前列から掛けてきたギルとキースも加わり

私達は食堂で一緒にお昼を取る事にした。

ティアナの隣にアリスが座り、

ティアナの前にキースとギルが腰掛ける。


「ティアナ様は

 何に入られるか決めてらっしゃいますか?」

「そうね…気になるのが多くて…まだ迷ってしまうわ」

アリスからの質問に答えていると、

「お姉様はずっと魔法研究に興味がありましたもんね」

ギルも話に加わり

「えぇ、薬学研究や魔法生物研究もしたいし

 古代語解明や魔導具解明も面白そうね」

「僕も一緒!面白そうなの多いよね。

 放課後、一緒に見学行かない?」

キースには見学に誘われた。

「良いですね」

キースからの返事に、

にっこりと同意を伝えると

「わ、私も一緒して良いですか?」

アリスも食い気味に参加する。


(ちょうど良かった。

アリスが何を選択するか気になってたんだよね。

魔法生物研究に入るとシリウスとのイベントがあるし、

合唱部に入るとルーカス先生とのイベントがあるし。

その他を選択した時のことは知らないけど…

たぶん、何を選ぶかによって

大きな方向性は決まる気がする。)


ティアナがアリスに笑顔を向けながら

思考を巡らせていると、


「ティア」

後ろからティアナの座る椅子の背に手をつき

覆いかぶさる様に現れたのは、

白銀の髪を靡かせた

キラキラとした笑顔のシリルだ。


「放課後、見学行くの?」

「シリル様!」

「前のようにシリルって呼んでよ。

 後継候補第二位同士、立場は同じだし」

シリルとの会話に、

「クライン、いつのまにお姉様と?」

怪訝な顔をしたギルが口をはさむ


「ティアが部活やサークル入るなら

 一緒に見学しようかな。

 放課後、クラス室に行くね。」

シリルはギルの質問には返さず

言いたい事だけ言うとすぐにどこかに消えた。


(そういえば、

説明会でシリルの姿は見かけなかったなぁ)





「ちっ、どいつもこいつも…」

ギルがつぶやいているのを

隣に座るキースだけが聞いていた。


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