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ダンジョンもの  作者: 豚肉100g
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第7話

「本当にこれで良いのですか?アリンコどころかアブラムシ位なものですよ?いわゆるおやつ代わりに食べられてしまう、クソザコナメクジですよ?」

「まぁ多分大丈夫でしょう。パラメーターの調整で強化するしね」

「強化するって言っても・・・あ毒マシマシにしますか!それなら食べさせまくれば倒せるかもしれませんね!」

「いや無毒でお願い。強化したいのは、増殖力と吸収力で」


呼び出すのはマイコニドにした。なぜならこいつは最弱だけど、最大・最強の存在になれる可能性があるから。


「うーん。わかりました。どのくらい作りますか?やっぱり100匹位から始めます」

「いや1匹で良いよ。それとピットの隣に培養部屋を作ってもらえるかな?それと培地とポットかな?」

「え?育てるのですか?まぁ良いですけど・・・そこらに漏らさないでくださいね、壊れなくてもそこらで繁殖されても困りますから。それと培地は何を用意しますか?」

「培地は取り敢えずおがくずと米ぬかかな?増えたら胞子だけをピットから外に出したいから、ピットの壁面には繁殖させる予定だけど、確かに部屋がきのこで埋もれるのは嫌かな?エアーカーテンとかできる?それで防ごうか」

「じゃあ用意しましたのでそこの扉から行ってください。奥の部屋に用意しておきましたから。途中に一応2箇所エアーカーテンも設置しましたから、大丈夫だと思いますけど、こっちの部屋には持ち込まないでくださいね」

「ありがとう。ではちょっと行ってくるね」


さてきのこのモンスターはどんな感じなのかな?一応聞いた感じだと、普通のきのこと同じ特性で、菌糸が主体でどんどん増殖して子実体を作るらしいけど。


奥の部屋の扉を開けると、何故かそこは理科室のような部屋になっていた。


水とかも使うからちょうどよいけど、温度と湿度はどうやって管理しようかな?と周りを見渡すとインキュベーター(孵卵器)もあった。

インキュベーターの中には何故かベニテングタケが一本置いてある。


これがマイコニドかなと思い取り出すと、石づきがうにうに動いている。これが足の代わりなのかな?


「さて君は我がダンジョン初めてのモンスターだ、これから君にはたくさん増えてもらって、外の世界を侵略してもらうことになる。

今から準備するからちょっとそこで待っててくれるかい?」


話しかけながらテーブルの上に立てて置いてみると、軸の真ん中あたりから曲がりまるで座っているような態勢になった。

見た目はベニテングタケだけどさすがモンスターなだけはある、ある程度言っていることも理解しているのかな?座って待っているらしい。


「外の世界は大変みたいなんだけどさ、このダンジョンには様子をうかがう方法もないから、君に外を見てきてほしいんだよ」


植物は話しかけたり歌を聞かせたりしながら育てると良いらしいし、現状を話しながら準備をしていく。

準備のできたポットの真ん中に軸の三分の一位のへこみをつけて、ベニテングタケの前に置いて、


「取り敢えず君はここに入っていてくれるかい?う〜んそうだな名前をつけよう、ベニテングタケみたいな形だし紅子さん?はそのまますぎるから弁天さんにしようか。

本当は元の世界の女神様の名前だから恐れ多いけど、この世界は別の世界だしお名前をお借りするってことで」


なんかちょっと光って傘を縦にふりふりしている。ちょっとかわいいななんて思っていると、自分からポットの上によじ登りへこみに入り込む。


「こっちのポットも準備できたから、ここに胞子をまいてもらえるかな?沢山増えようね」


準備した別のポットを前に置くと、傘をふりふりしてくれる。


5個のポットに胞子をまいてもらった後、霧吹きでさっとしめらしてインキュベーターに入れていく。


「じゃあ明日また来るからよろしくね」


インキュベーターの扉を閉めながら声をかけると、傘をふりふりしてくれる。


さてどの位で子実体になるのか楽しみだ。コアちゃんにノートを出してもらい、培養?飼育?の記録を取ることにした。



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