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ダンジョンもの  作者: 豚肉100g
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第4話

「んほぉぉぉぉぉぉあふれちゃうー!!

そんなにいちどにきたらわたしこわれちゃうー!!!

ひろがっちゃうー!!!!

みなぎゅりゅりゅぅぅぅぅ!!!!!」


突然の叫びに驚いて見てみると、女の子がしちゃいけない顔をして、体をのけぞらせながらびくんびくんしている。


「え?なにこれ?」


流石に彼女を見るのはまずいと思って背中を向けながら、どうしてこうなったかを思い出してみる。




ダンジョンの入口兼タールピットが完成した後、それだけだと抜け出られる可能性もあるから、発火の罠もつけてもらった。

これならもし落ちた魔獣が力ずくで抜け出ようとしても、一気に燃え広がった火が酸素を奪って窒息死も狙えるからと思ったのだ。


とは言え、どのくらいの広さがある森なのかわからないし、魔獣の生息密度もわからない。おまけに魔獣がどのくらい大きいかもわからないから、一ヶ月以内に肉食獣に追われて落ちてくれたらいいなと思っていたのだけど、体感一時間もしないうちに魔獣がハマったらしい。


私は見えないけど隣の部屋で音がしたし、コアちゃん(仮)が落ちましたって喜んでいたからわかった。


それでうまく発火の罠が発動するかなと思っていたら、なんかすごい音がしてびっくりしていたら、突然コアちゃんがこんな状態になったと。


う〜んわからん。


取り敢えず落ち着いたら聞いてみるとしよう。




一時間程たった。


静かになってしばらくしたからコアちゃんの方を見ると、うつ伏せで荒い呼吸をしている。

まだ駄目っぽいので、もう暫く待つことにする。


それからまた一時間程たった頃、


「大変失礼しました。もう大丈夫です。」


お、復活したらしい


「大丈夫?何かあったの?もしかして持病があるとかかな?」

「いえ。今のは違います。恥ずかしいのですが、いきなり私の許容量を遥かに超えるエネルギーが流れ込んでしまい、強制的に私の許容量が広げられてしまいました。」

「?それは良くわからないけど、つまり魔獣からエネルギーを獲得することが出来たってこと?」

「はい。大成功です。タールにはまって驚いたデスウルフが火を吐いたため、隣の部屋で爆発が起きました。流石にそれだけでは死ななかったのですが、爆発で生じた有害成分により数回呼吸したところで、死亡しました。

エネルギーを獲得すると私達コアやマスターは、ちょっとだけ幸せな感覚を得るらしいです。

特に初めての場合びっくりするほど刺激があるらしいのですが、あのその、私の場合初めてだったのと、貯めておけるエネルギー量を遥かに超えるエネルギーが来てしまい、こう言った時のためにある感覚遮断リミッターが壊れてしまいまして、えと・・・その・・・

と言いますか、マスターは良く平気ですね。

私が吸収できなかった分が全てマスターに言ったはずなのですが?

なんともないのですか?」

「いや特に何も感じなかったけど?」

「おかしいですね?あの大量のエネルギーがダンジョンの外に漏れた感じもしませんし、マスターの中に入ったはずなのですが?あれを貯めて置けるとなると、マスターの許容量は私の数十倍とかなのですか?」


私の周りを回りながらジロジロ見てくる。

そう言われてもなんともないし、この体自体まだ使い始めて数時間だし。


「そうだ、マスターステータス見せてもらいますね。」

「え?ステータス?ゲームとかで良くあるやつかな?」

「え?なにこれ?無茶苦茶なことになってますよ!!あ、今マスターにも見えるようにしますね。」


言うなり目の前に宙に浮かんだモニターのようなものが現れ、それにおそらく私のステータスと思われるものが書いてある。



種族:   簡易素体(追加機能なし。完成体。)

名前:   あああ

性別:   無し

職業:   ダンジョンマスター(野良)

技能:   無し

成長性:  無し

特記事項: 簡易素体に加工済み魂を入れたため、魂の形になっている。完成体なため変更不可。何も設定されていないため、許容量は多い。簡易素体の基本性能のみ有効。

総評:   動いてしゃべるただの人形。      


何これ?


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