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あなたはまさか!?・・・あれ?


「・・・・・・」


「・・・・・・」


「・・・・・・」


「・・・小助、席をはずせ」


「はい。あ!いえ、若様と2人きりになど決してさせれませぬ」


「大丈夫だ。頼む、はずしてくれ」


「・・・承知しました。近くにおりますので、何かあればお呼びください」


「すまない、助かる」


小助と呼ばれた先程からいた武士は、チラッと目が合ったがそれを無視すると、捨てられた犬のようにトボトボと部屋を出ていった。


――なんか申し訳ないけど、何もできな私を許してください.....




「さて、そなたは何者だ」


――直球勝負タイプなんだ・・・



盗賊から助けてくれるあたり、よい人間なのだろう。しかし、さきほど「若様」と言われたところをみると、それなりの立場なのだろう。それなりの立場だと、領地に不振人物をそのままにはしておけないのだろう。さぐるような目に力が入っていた。



――いきなり難しい質問をされた。誰と言われても困る。



ちらりと見ると、こちらを見返している青年と目が合い、………耐えられなくなったので、正直に答えることにした。



「・・・・・実は」



こことは違うところからきたこと、もしかして未來からきてこの時代のことを知ってるかもしれないこと、帰りたい家族に合いたいこと・・・・・


「・・・・・・」


「・・・・・・」


「・・・にわかには信じれない。だが、そなたを初めて見たときどこか懐かしいような、不思議なものを感じたのだ。信じられぬとは思うがな」



――同じこと、感じてたんだ・・・



「俺は父上を尊敬している。父上みたいに、信濃に住む民たちを守りたいと思う。今は人質の立場ではあるが、守るための努力は惜しまない。だから、民たちを害する者は決して許さない」


「・・・・・・」


「・・・・・・」


「・・・そうですか。でも、私がいたところは、戦いはそんなになくて、別の方法で民たちの生活は支えられていました」

「どういう意味だ?」


そう言って、現代の政治や法律、生活について伝えた。


「なるほどな。色々な方法はあるのだな、参考になった」


――柔軟性がある人だなぁ。私の常識とこの時代の常識はちがうと思うんだけど・・・。でも、すんなり受け入れるこの人は、やっぱりただ者ではないとは思うけ。けど、こっちからしたらあんたこそ何者って感じだけどね




「娘・・・・。あぁ、めんどいな。そなたの名前はなんというのだ?」



――そう言えば名乗ってなかった。まぁ、今さら隠して疑われる方がリスクはあるとは思うけど。とりあえず1度様子見て、怪しかったら、どうとでもできるし反応を見てみよう!


「私は真木 綾乃といいます。14歳です」

「はぁ!?14歳って同じ歳だったのか。もう少し下かと思ったぞ」

「わりと歳相応に思ってました、むしろ、あなたの方が老けすぎではないですか?」

「なんだと!」


しばし沈黙しあうも、お互い視線は外さなかった。


青年は。フゥーと息を吐き、何事もなかったかのように続けた。


「では次は俺だな。俺の名は、真田信繁だ。信濃の大名である真田昌幸の次男だ」



――真田昌幸って、たしか真田幸村の父親じゃなかった!?。でも、この人は「信繁」って言ってたよね?あれ?どうだったけ?

あぁー、もう、日本史は苦手なんだよ!



「どうかしたのか?」

「いえ、特になにも。ただ、何か記憶に引っ掛からないかなぁと思ったのですが難しいようです」


「そうか。それで、綾乃はこれからどうするつもりなのだ?」

「それは・・・・・・・」


――どうするって言われても、どうすればいいかなんてわかんないよ!



「・・・・・・・・」


「もし、行くところがないのであれば、俺と来るか?」

「え!?」


――どうしよう。すごくありがたいけど、なんでここまで初めてあった人にできるの?正直なとこめっちゃ不振人物だと思うんだけど・・・



「正直なところ、さっき言った不思議な感覚と、俺の進むべき路のためにもいてほしいと思う」


――いてほしい。そういわれるのは素直にうれしい。それに、この人に言われるとなおうれしいのはなんでだろう。


「では、お言葉に甘えてお世話になります」

「あぁ、よろしく」


ここに来た意味は分からない。けれど、絶対になにか意味はあるのだと思う。


決して負けない、諦めない。だって、お父さんたちがそう私に教えてくれたから、私は頑張ってこの世界で生き抜いて見せる!

やっと2人の絡みがはじまるようです

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