もうすぐ文化祭 後編裏
「で、話って何?」
「その……桜さんは裕太くんのことをどう思っていますか?」
「どうとは?」
「いや、その……好きなのかどうかと言うことです」
桜はそう聞かれると迷いなく答える。
「そりゃ好きだけど」
「それは恋愛的な意味でしょうか?」
「琴音もそれ聞いてくるのね」
「す、すみません」
「何でそんなこと聞くの?」
「そ、それはその……」
琴音はこの自分の気持ちをつい最近気付いたばかりであり、それを言ってもいいのだろうかと思っていた。
しかし、ここで言わなければいけない。
なんとなくそう思い、覚悟してその思いを告げる。
「わ、私、裕太くんの事が好きらしいんです」
「らしいとは?」
「その……私今まで人を恋愛的な意味で好きになったことがなく、最近までよく分かっていなかったんです。だけど友達や、家の家の人たちに相談してようやく気付けた気持ちなんです」
「ふむ、なるほど」
「なので桜さんはどうなのかな〜と思い聞いてみたのですが……」
琴音は遂に桜に自分の思いを全てぶつける。
「う〜ん、別に私はあいつに恋愛感情あるわけじゃないんだよね〜」
「本当にそうなんですか?」
「よく聞かれるんだけど、本当にない。まぁ好きだけど」
桜は裕太のことは好きだと言うが、そこには恋愛感情はないと答え、そこには嘘偽りが全くない。
琴音はなんとなくそう思った。
「では私が裕太くんのその……か、彼女になってもいいのですか?」
「まぁあいつが琴音の事が好きならいいんじゃね」
「そ、そうなんですね。なら良かったです」
琴音は桜の本音を実際に聞き安心した。
「いつもそう言ってんじゃん」
「それでも自分で確かめたかったんです」
「まぁでも……」
「でも、何ですか?」
「あいつと遊べなくなるのはやだな」
琴音はそれを聞き、恋愛感情とは別の何かを感じたが、それが何か分からなかったため、無意識に大したことではないと脳が判断し、特に気に留めることはなかった。
次回から文化祭です。




