お祭り 前編
今日はこの近くでお祭りがある。
裕太と桜も毎年このお祭りには参加しており、今年も参加するため準備をしていた。
「よぉ、行くか」
「浴衣着ねーのか〜?」
「面倒いし」
「中学まで着てたのにな」
「なんで着てたんだろ」
「確かにな」
「とりあえず行こうぜ」
「おう」
周りも着ていたため、桜は中学まで浴衣を着ていたのだが、高校生になってからのはじめての祭りで「そういえば何で浴衣着てたんだっけ」となり、それ以降は着るのが面倒くさくなり、着なくなった。
二人は道中もどうでもいい話をしていると、目的地に到着する。
「よし、今年も射的やるか」
「スポーツと勉強は私が勝ってるのに、何で射的は勝てない……」
「射的にはゲームで使う力が必要なんだよ」
「今年は勝つ」
「昔は勝ったり負けたりしてたけどな」
「いつから…いつからなんだ……」
「さぁな……おっ、着いたぞ」
そうこうしているうちに二人は射的ゲームの場所に到着する。
「まず私から……プレッシャーをかけていく」
「かけれればいいけどな」
「集中する……よし!」
桜は五発撃ち、三回当て、ティッシュなどの安い商品をゲットする。
「ウワーメッチャプレッシャーカカルワー」
「…………」
「さぁて、このまま話しててもしょうがない」
裕太は代金を払い、銃を構える。
狙いは昨日発売のゲームと、壊れたときのストック用コントローラー。
裕太は普段、ゲームは発売日当日に買うのだが、今日の祭りがあったため、昨日は敢えて買わなかった。
「ふ〜」
深く息を吐き集中する。
そして一発を撃った。
「いや〜、今年も豊作ですな〜」
「ここまでの完敗だと、逆に清々しいわ」
裕太の結果は三発だけでゲームとコントローラーをゲットし、残りの二発で適当なお菓子をゲットした。
「あ」
「「ん?」」
射的が終わり、次はどこに行くかを考えていた裕太と桜は、声がした方を向く。
「裕太くんに桜さんじゃないか」
「最下位くんじゃん」
「最下位くんどうした?」
「その覚え方はやめてほしいかな〜」
そこにいたのは一人でこの祭りに来ていた大翔だった。




