体育祭 後編
結論から言えば、裕太と桜の二人三脚は他のクラスと比べて圧勝だった。
他のクラスはそれぞれお互いの動きをうまく合わせようとしたり、中には転ぶクラスまでいたが、裕太と桜は普通に走るのとほとんど変わらないスピードで走っていたため、桜が裕太のスピードに合わせているのにも関わらず圧勝だった。
他のクラスからはチートだと言われたり、真顔のガチトーンで、え? 何あれ? お互いの足結んでる? と言われるほどスムーズに走っていた。
「ふっ、二人三脚で我らに勝てるものなどこの世におらんよ」
「分からんぞ、私と同じぐらいかそれ以上足早くて、コンビネーション抜群な二人がいたら勝てんぞ」
「……まぁ少なくとも、この学校にはいない」
「勝った途端しゃべるようになるよな。今更そんな当たり前のことを」
そして体育祭は、二位のクラスと僅差ではあったが、二人のいるクラスが優勝し、一番活躍した大翔がMVPに選ばれた。
「やぁ、裕太くんに琴音さん」
「よぉ、何とか君」
「え? 名前覚えられてない? 今俺の名前呼ばれてたけど……」
「……君の名は?」
「大ヒットしたよな〜」
「そんなことはどうでもいい! 俺の名前は佐藤大翔だ」
「あ〜、言われてみればそんな気がする」
「日本一多い名字か名前、どっちで呼べばいい?」
「っ! 大翔でお願いするよ」
「おけ、じゃあ大翔よろしく」
「大翔よろしくな」
「よろしく!」
大翔はようやく琴音に名前を覚えられて感動していたが、二人はそんなことには気付かない。
「ん? ところで琴音さんは?」
「え?」
「あ〜伊藤か……」
「「「…………」」」
その頃琴音は木の影に一人、体育祭が終わったことにも気付かず、ただ死んだ目でじっと座っており、琴音が見つかったのは、体育祭が終わってからしばらく経った後だった。
見つけた生徒の証言によると、見つけたときは死体かと思ったとのこと……
直したほうがいい点などあれば、感想にて教えて頂けるとありがたいです。




