プロローグ
思い付いたら書きたくなっちゃうんですよね。
時間のある時に投稿していこうと思っています。
「いやぁぁあ!!化け物!こっちに来ないでよぉお!」
「ひっ!く、来るなぁぁあ!!」
「うあぁぁぁあ!!」
「神様、どうか、我らに救いの光をお与えください!」
あぁ、どうしてこんな事になってしまったのだろうか……。
出来ることなら、あの楽しかった日に戻りたいな……。
なぁ、神様、見てるんだろ?何故、俺達を選んだんだ?教えてくれよ……。
チリリリリリリンッッ!!
「んぁああ!?」
はぁはぁ、何だ……夢かぁ。
うーん、思い出せないけど、良い夢ではないことは確かだ。
寝汗が凄いんだけど、どんな夢見たんだよ。
ってそんな事はどうでも良いんだった!早く行かないと友を待たせちまう!
ええっと、ベルトよし、後は靴下だけだ!っておい!靴下どこいった!?誰か俺の靴下知りませんかぁ!?
ああ!!もういい!靴下なんて履かなくても問題ない!
「理彩!母ちゃん、今日遅くなるって!俺も今日少し遅く帰るかもしれないから!そんじゃ、行ってきまーす!!」
「にぃ~!いってらしゃーい!」
「おう!」
愛しの妹に見送られる俺は、何て幸せ者なんだ。
やばいな、かなり遅れてる。怒ってるだろうなぁ。
「もぉ!勇人遅すぎぃ!」
「全く、人をこんなに待たせて……先に行っていれば良かった」
「まあまあ、そんな事言うなよ!勇人だってこんなに息を切らして走ってきたんだしさ」
「本当にごめん、準備に時間かかった!」
やっぱり怒ってたか……俺だったら怒らな……いや、ぶちぎれるだろうな。
「かかりすぎだろ……もっと早く起きろ」
この眼鏡は早川鉄人。成績優秀の黒髪眼鏡だ。
「ねぇ、早く行こうよ!遅刻するよ?」
この低身長っ子は雨音美海。胸が豊かな……おっほん、うん、チビちゃんだ。
「ほんじゃ、行くかー」
この筋肉だるまは金堂力。心優しき、馬鹿力の持ち主。
そんで、俺の名は憂樹勇人だ。普通の人よりかは動けるし、優しい!後、女子からモテる……今のは嘘。
「お前達、早く入れ!チャイムが鳴るぞ!」
「「「「はーい!」」」」
階段を一段飛ばしながら、二階へとあがる。
もう教室には俺達以外の生徒全員が自分の席に座っている。
「おっはよう!」
「美海ちゃん、今日も眩しいほどに美しい!」
「えっ、あ、えと」
出たよ、出ましたよ。本条詠介。金髪のモテ男が!いっつも美海に絡んでくるんだよな。
「何であんなやつらといっつも一緒にいるんだい?」
「何でって、一緒に居て楽しいから」
「美海ちゃんは本当の楽しいを知らないんだね。僕が教えてあげようか?」
「結構、私はこの四人と居るときが一番楽しいの」
よくぞ言った!くぅ、普通に泣けてくるぅ!
「は、はは!まあ良いさ、いつか、君も僕のものになる!」
よく本人の前で言えるよな。確かにイケメンだけど、中身がこれだとな。
まだ時間あるし、少しの間、昨日買った小説でも読んでいるか。
なるほど、勇者召喚ものか!ふむふむ、奴隷が存在するのかー!おぉ?このイケメン男子学生、性格悪すぎだろ……何もそこまでしなくても……。
「ねえねえ、先生遅くない?」
「確かに遅いね」
「どうしたんだろ?」
「ちょっと、誰か見に行ってきてくれる?」
「はーい、私が行ってくる!」
ん?小説を読んでいたら結構たったらしい。なのにまだ先生が来ていないと、どうしたんだろうな?
バチッ
「いたっ!」
「どうしたの!?」
「扉に触れようとしたら見えない何かに弾かれた?」
「見えない何かに弾かれるって、アニメの見すぎよ。木の破片が指にでも刺さったんでしょ」
「じゃあ開けてみてよ」
「良いわよっ!」
バチッ
「いったぃ!」
何をやってるんだ?遊んでるのか?
「ちょっと男子!」
「あっ、憂樹!」
え?俺?呼ばれた感じ?
「男でしょ、開けなさいよ」
「え、良いけど」
バチバチッ
「ぐぁあ!?」
いってぇ!ばっかじゃねぇの!?何々!何が起きたの!?
キィィイィイイイインッッ!!!
「うぅ」
「気持ち悪ぃ」
「なに……これ!」
「脳がぁ!」
「体が痺れてきた……」
何だこれ……体が痺れて動かない?脳が揺れてるような感じで気持ち悪い……。
『あー、あー、マイクテスト!マイクテスト!えー、聞こえてるかなぁ?君達には~勇者としてね?異世界に来てもらいたいんだよね!勿論良いよね?』
何だ?男の子?のような声が脳に響いてくる……。
勇者として?異世界?何を言ってるんだ……。
「ふ…けるなぁ」
「いぃわけ……ねぇだろぉ」
「だれなんだよ……てめぇは……」
『あー、僕?えっと、ここではどうなんだろう?あー、神様ってやつ?』
神様なんて、本当にいるんだな……。
にしても、こんな小さな男の子が神様だなんてな……。
「神……だぁ?」
「ありえね……だろ」
「他のクラスのやつら……先生も……来るのか?」
『さぁね、あっー!そろそろ時間だねっ!じゃあ、魔物が蔓延る異世界で楽しんできてねー!』
「おい……ちょっとまっーー」
床に巨大な魔法陣が現れ、教室は眩しい光で埋め尽くされた。