依頼~襲撃
マイケルとゲルザーグの見分け方
・心で感じましょう
少年の護衛というとても低いランクの依頼を任されてしまった2人。
ちなみに2人は中級、強い部類に入る。
初級ランクの依頼なんぞつまらなすぎて欠伸が出るほど簡単だ。
依頼者の少年の特徴は赤髪に碧眼というここでは見かけることのない容姿であった。
何を言っても仕方がないのでとりあえず2人は待ち合わせた森へと歩く。
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「全く・・・なんでこんn
ドンッ
「うぁっ!」
「おぉっと・・・大丈夫か?ごめんな」
愚痴をこぼしながら歩いていたゲルザーグの目の前に少年が突然現れた。
避けきれず、正面からぶつかる。
「ごめんなさい、ちょっと急いでて」
「いや、構わんよ」
「(普通お前も謝れよ・・・) あれ?この子・・・」
目の前にいる少年を見たマイケルは少年の特徴に気づく。
特徴的な赤髪、蒼眼。依頼書の少年の特徴と一致している。
「・・・もしかして君がウィリアム?」
「え?」
「あっ、そうです。僕はウィリアム、ウィリアム・ロッドエンです。ウィルって呼んでください」
「やっぱりか・・・ 俺はマイケル・ジーン。マイクって呼んでくれ、よろしくな」
「ゲルザーグ・デビットソン。ゲルズでいい。宜しく」
一瞬の間の後にウィリアムは何かに気づいたように、
「・・・あのーもしかして、ハンターさんですか?」
「今気づいたのかよ」
「まぁ、それはいいとして 依頼はどうなんだウィル?」
「あっ、ちょっと薪を取りに行くだけなんですが、ちょっとばかし危険で、」
「よし分かった、行くぞ」
たどり着いた森は薄暗く、不気味な雰囲気を醸し出していた。
今にも何かが飛び出してきそうな感じである。
「うぉ・・・なんか怖いなここ・・・」
「気を付けて下さいね」
「それ何か怖いから止めて」
そのとき一番後ろにいたゲルザーグが何かの気配を感じ取り後ろに振り向いた瞬間、
「ガォオオオオッ!」
熊。
ゲルザーグが認識した瞬間に視界から熊は消えていた。
次に見たものは倒れた熊と正拳突きの構えのウィリアム。
「・・・・・・・えっ」
「だから気を付けてって言ったのに・・・・ ほら、行きましょう」
状況を理解できないまま2人はウィリアムに付いていくしかなかった。
それから何本か薪を拾い集め、帰り道。
2人は思った。(俺たちいらなくね?)と。
だがもうすぐで森を抜けるというところで森が揺れた。
木々の隙間から武装した集団が一斉に飛び出す。
「何だこいつら!?」
「出た・・・! 逃げますよ!」
とりあえず何がなんだかわからないままに逃げた。出口の方向へ。
しかし弾丸がしつこく3人を追いかける。
仕方ないと思ったのかゲルザーグは走りながらパチンコ玉を後方に向かって打った。
手応えは有った。
一瞬、集団の注意がそちらに向く。
その間に3人は森を抜け出し、近くの集落へと走り込んだ。
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「・・・・任務失敗だ、帰るぞ」
あはぁーん




