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第8話『熱として残るもの』著:スター【読者地図】
『熱として残るもの』
著:スター
人は、
消えてしまったあとにも、
どこかに残る。
言葉ではなく。
名前でもなく。
記憶でさえないのかもしれない。
ふとした瞬間に、
胸の奥が少しだけ温かくなる。
誰かの声を思い出したとき。
昔見た光景が、
突然よみがえったとき。
自分でも理由の分からないまま、
一歩だけ、
前へ進めたとき。
そこには、
もういない誰かから届いた
小さな「熱」があるのかもしれない。
物語は、
失われたものを
探し出す旅ではない。
誰かが残した熱を、
別の誰かが受け取り、
また次の誰かへ渡していく。
そうして、
物語は続いていく。
――それが、
「伝線」なのかもしれない。




