モンスターNo.3-C ウィスプロード
分類:幻獣型(進化系統:グラストウィスプ → グラストクロー → ウィスプロード)
出現場所:風鳴りの丘、翠光原、聖樹周辺
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外見
ウィスプロードは、草原に生きる“幻兎”の王と呼ばれる存在。
体長は2メートル近くに成長し、毛並みは風を受けて光る翠銀色。
全身を覆う毛は草の魔力を吸収して常に揺らめき、まるで風に溶けるように姿をぼかす。
額には小さな角が1本生え、瞳は淡い金色に輝く。跳躍時には体の周囲に光の粒子が舞い、
その姿を見た者は「風の神獣を見た」と語る。
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能力
•エアリオン・ヴェイル(Airion Veil)
草原の風と同調し、自身の姿を完全に透明化する。
透明化中は足音・匂い・気配までも風に溶け、通常の感知手段では発見不可能。
ただし攻撃を行うと同時に効果は解除される。
•ウィンドクロー・エクリプス(Wind Claw Eclipse)
爪に風の刃を纏い、音すら追いつけない速度で敵を切り裂く。
強力な斬撃を放つ際、風圧で草原が大きく揺らぎ、敵の足場を奪う副次効果を持つ。
•グラスフィールド・リジェネレイト
一定範囲の草を活性化させ、味方の体力を徐々に回復する。
聖域と呼ばれるほどの自然再生効果を持ち、戦場の大地を浄化する力を持つ。
•ウィスプ・シンクロ
草原や森に潜む自然の精霊と同調し、一時的にその加護を得る。
天候変化(風速上昇、霧発生など)を意図的に起こすことができる。
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弱点
•火属性攻撃に極めて弱く、炎に包まれると一気に体力を失う。
•魔力消耗が激しく、長時間の戦闘には不向き。
•群れを持たず孤高に生きるため、仲間との連携行動はほとんど行わない。
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生態
ウィスプロードは、千匹に一匹の割合でグラストクローが自然進化する希少存在。
通常の個体とは異なり、草原そのものと魔力的に“同化”しており、
彼が通った場所は一夜で花が咲き誇るといわれる。
風が強く吹く夜、丘の上で金色の光を帯びた影が走るとき、
それは風の守護者ウィスプロードの通過の証。
決して人に害をなすことはないが、草原を荒らす者には容赦しない。
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採取素材
•翠風の毛皮:希少な魔導繊維。軽装防具や魔力循環装備に用いられる。
•風角の欠片:高位魔術の触媒。風・自然属性の魔法強化素材。
•ウィスプロードの瞳石:金色の魔力結晶。高級装飾品・召喚具のコアに使われる。
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対策
ウィスプロードは高い知性を持ち、挑発や単純な罠にはかからない。
風を遮る魔法障壁を展開し、行動を制限するのが有効。
炎属性の広範囲攻撃も効果的だが、草原火災の危険を伴うため慎重を要する。
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備考
リヴァレス王国では古来より「風兎の王」と呼ばれ、
旅人や狩人の間で**“見れば幸運、追えば死”**と語り継がれる。
一説では、古代の風の精霊が転生した姿とも言われている。
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ランク:A級(伝承級個体)/S級(聖域個体)




