モンスターNo.3-B グラストクロー
分類:哺乳類型
出現場所:草原・丘陵地帯・森の縁
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外見
グラストウィスプの進化個体で、全体的にひと回り大きくなっている。
毛並みは深い緑と茶の中間色で、背中の毛がやや硬化しており、カモフラージュに優れる。
最も顕著な変化は前肢の鋭い爪で、草や根を掘り返すだけでなく、敵を切り裂くほどの硬度を持つ。
瞳は赤みを帯び、かつての温厚さよりも警戒心と野性味が増している。
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能力
•リーフクロー
鋭利な爪で連続斬撃を放つ攻撃。草や蔓のようにしなやかに腕を振り抜き、
軽装の敵には致命傷を与えることがある。刃先には微量の植物性毒素が含まれている。
•サイレントステップ
進化前同様、足音を消す能力を保持。加えて、着地の瞬間に草の魔力をまとい、姿を一瞬ぼかす効果を得た。
これにより、短時間の“半透明化”が可能となる。
•捕食への転化
草食だった時期の名残で植物も食べるが、小型昆虫や鳥類を捕らえて栄養源とすることもある。
そのため、俊敏性と反射神経がさらに強化された。
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弱点
•体格がやや重くなったことで、純粋な速度は進化前よりやや低下している。
•火や強光に弱く、瞳が敏感なため昼間の戦闘は不得意。
•単独行動を好むため、群れでの連携力は低い。
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生態
グラストクローは、かつてのグラストウィスプの中で環境変化に適応した攻撃型の進化個体。
草原や丘陵の“境界地帯”に縄張りを持ち、夜明けや夕暮れに活動する。
木の根や茂みに巣を作り、巣の周囲には引っかき跡が残されるため、
熟練の狩人はその爪痕で縄張りを見分けるという。
群れは作らず、つがいか単独で行動。
幼体の頃から狩りの練習を始め、成長が早い。
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採取素材
•草刃の爪:植物性毒素を含む硬質素材。短剣や鉤爪の武具素材に重宝される。
•緑影の毛皮:音を吸収する性質を持ち、隠密装備や防音布の素材として人気。
•魔草の血晶:血液中に含まれる緑色の結晶体。薬草栽培の活性触媒として利用される。
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対策
接近戦では爪の連撃が脅威。盾や分厚い鎧での防御が有効。
視覚に頼る習性を利用し、閃光・煙幕・音で撹乱すると逃走させやすい。
また、夜間よりも日中の狩りが安全。
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備考
かつて草食であった者が、捕食者へと進化した珍しい例。
リヴァレス王国の学者たちは、これを“草原の掟”と呼び、
生態系の均衡を象徴する存在として研究している。
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ランク:D級(野生個体)/C級(亜種・契約可)




