モンスターNo.11 フロックシープ
分類: 哺乳類型
出現場所: 草原地帯、丘陵、農地周辺(特にリヴァレス王国西部の牧草地帯)
外見
フロックシープはふわふわとした毛に包まれた羊型のモンスターで、その姿はまるで動く毛玉のよう。全体的に丸みを帯びた体型をしており、外敵に対して威圧感はまったくありません。額には小さくも硬質な角が生えており、成体になるにつれてわずかに湾曲してきます。目は大きく、のんびりとした印象を与えます。
能力
反射的反撃
基本的には攻撃性のないモンスターですが、群れが脅かされたり、自身が袋小路に追い詰められた際には角を使って反射的に反撃します。威力は低いものの、不意の一撃には注意が必要です。
群れによる防衛行動
通常は静かに草を食んでいますが、仲間が襲われると周囲の個体が一斉に密集し、円陣のような防衛陣形を取ることがあります。これは捕食者に対して自分たちを大きく見せる効果を持ち、特に知能の低いモンスターには有効とされています。
生態
フロックシープは温暖な草原やなだらかな丘陵地帯に生息し、群れで生活しています。群れは数匹から十数匹ほどで構成され、草を求めて広範囲を移動する放牧型の生活を送っています。
昼間に活動し、夜は集団で身を寄せ合って眠る習性があります。比較的環境変化に強く、農地や人間の集落の近くにも出没することがあります。
弱点
防御や反撃の力は低く、単体ではほとんど脅威になりません。群れで行動しているため接近は容易ではありませんが、驚かせたり無理に追うと四方へ散ってしまい、捕獲の効率が落ちる点には注意が必要です。
驚くと転げ落ちるように逃げる個体もあり、斜面ではやや危険な行動を取ることがあります。
素材情報
羊毛
柔らかく暖かい毛は、高品質の布や衣服、防寒具に使われます。加工しやすく、染色にも適しているため、各地の職人に重宝されています。
特に冬季前には需要が高まる素材のひとつです。
羊の角
滑らかで装飾性の高い角は、小道具や細工用の素材、髪飾りや装身具にも利用されます。また、一部の魔道具職人は角に刻印を施して魔力を封じ込める細工を行うこともあります。
その他情報
家畜化の可能性
比較的おとなしく、繁殖力も高いため、一部の地域では家畜として飼われている事例もあります。リヴァレス王国西部では、フロックシープ牧場が観光地化しているほどです。
魔物でありながら、人間との共存例がある希少な種といえるでしょう。
保護条例
地域によってはフロックシープの無断狩猟を禁じる条例が存在します。特に繁殖期には、環境省が監視を強める傾向にあります。




