モンスターNo.10-C セイクリッド・ビック
分類:聖獣型(水・光属性)
危険度:A
主な生息地:聖域の湖、古代神殿の滝裏、聖樹の麓など
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外見
アクアビックがさらに進化した、神聖なる存在。
全身は透き通るような金青色の体毛に包まれ、光を受けると七色に輝く。
毛並みは水の流れのようにゆらめき、動くたびに周囲に淡い光の粒子を散らす。
角は完全に水晶と金属の融合体となり、根元には発光する紋章が浮かぶ。
その姿は神話に登場する「光の山羊」と酷似しており、見る者に神々しい印象を与える。
瞳は深い湖を思わせる青金色。穏やかで慈愛に満ちており、敵意よりも守護の意志を感じさせる。
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能力
•セイクリッド・ストリーム(Sacred Stream)
天上から降り注ぐような光の水流を呼び出し、味方の傷を癒すと同時に、敵の穢れを浄化する。
この力を受けた者は、毒や呪詛などの状態異常から解放される。
•ディバイン・ラッシュ(Divine Rush)
光と水をまとって突進し、接触した瞬間に爆発的な浄化の波を放つ。
闇属性や穢れを帯びた存在に対しては特効を持ち、一撃で消滅させるほどの威力を誇る。
•サンクチュアリ・ミスト(Sanctuary Mist)
周囲に光の霧を展開し、一定範囲内を結界化する。
この霧の中では味方の再生力が上がり、敵の攻撃魔法が弱体化する。
伝承によれば、この霧の中では争いの意思さえ鎮まるという。
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弱点
•攻撃的な性質を持たないため、戦闘では反撃よりも防御・浄化を重視する。
•闇と雷を複合した魔法攻撃には耐性が薄く、光の膜を突き破られる危険がある。
•聖域を離れると徐々に力を失い、長時間活動できなくなる。
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生態
セイクリッド・ビックは、極めて稀にアクアビックが聖地の守護契約を結んだ際にのみ誕生する。
その存在自体が“聖域の安定”を意味し、周囲の自然を癒すことで土地の循環を保つ。
人前に姿を現すことはほとんどなく、現れた場合は「災厄の前兆」または「奇跡の兆し」とされる。
夜間、満月の下で湖面を歩く姿が確認されることがあり、その際に流れ落ちる滴は**「聖露」**と呼ばれる希少素材になる。
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素材情報
•セイクリッドウール:軽量かつ魔力伝導率が極めて高い。聖職者や神官の儀礼衣装、上位治癒魔法の触媒布として使われる。
•神晶角:水晶角の最終形。中に光の紋章が浮かび、魔法触媒として最高級の価値を持つ。
•聖露:癒しと浄化を兼ね備えた液体。わずか数滴で病を鎮めるとされ、古代王家では「聖水」として代々受け継がれている。
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その他情報
•古代リヴァレス教の聖典では、「大洪水を鎮め、大地を再び緑に戻した光の山羊」として記録が残る。
•現代では“神聖生物保護法”のもとで捕獲・接触が禁じられており、研究者でさえ目撃例は数えるほど。
•聖域を汚した者がいた場合、セイクリッド・ビックが静かに現れ、その足跡から新たな泉が生まれるという。




