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【完結】キスの続きを、まだ知らないままで。  作者: 泉水遊馬
第4章:「触れるたび、深く溺れていく」
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4-3

「ほら、ここ……あなた、触れられたくて、ずっと疼いてたんでしょう?」


しおりの声は低く、甘く溶けるように。

指先が灯の下着の縁から、そっと奥へ――。


「だめ……そんな、の……っ」


布地の上からも分かるほど、灯の秘部はすでに濡れていた。

しおりは、あえて直接触れず、指先で濡れた布を優しく撫でる。


「こんなに濡らして、どうして欲しいの? 言葉にして……教えて?」


羞恥と快感がないまぜになり、灯の喉がかすれる。

けれど、鏡越しにしおりと視線を交わしながら、かすれた声で、震える唇で言う。


「……もっと、触って……お願い……っ、しおり、さん……っ」


「ふふ。やっと言えたね」


しおりの指が、濡れた布の内側へとそっと差し込まれる。

秘部の温もりに触れた瞬間、灯の全身がびくんと震える。


「あ……っ、ん……しお、りさん……っ、そんな……」


「すごい。中、きゅって締めて……どうしてそんなに可愛いの?」


くちゅ、くちゅ、と濡れた音が響くたび、

灯は鏡の中で自分の顔が蕩けていくのを見ていた。


唇を噛み、瞳を潤ませ、恥じらいと歓びの中で崩れていく自分――

それを、しおりは慈しむように、指と言葉でさらに高めていく。


「ねぇ、もっと言って。どこが気持ちいい? どうして欲しい? 教えて、灯……」


「あっ、やっ、そこ……奥、だめ……、でも……っ、いいの、すごく……っ」


「かわいい……いっぱい気持ちよくなって、壊れるまで、わたしのままでいて……?」


指が奥へ、さらに深く。

リズムが激しくなり、言葉が甘く尖る。


「イくときは、私の名前、呼んでね?」


「し……おりさん、しおりさ……っ、んんっ、あぁっ、イく、イく、だめ、しおりさんっっ!」


愛しさと悦びが混ざり合い、灯の中で弾けるような波が爆発する。


体が跳ね、膝が震え、その場に崩れ落ちそうになるところを、

しおりがやさしく抱きとめてくれた。


(……こんなに、満たされたのは、初めて)


静かに胸の中で呼吸を整える灯の髪を撫でながら、しおりが囁く。


「大丈夫。あなたの全部を、ちゃんと受け止めるから」


「……ありがとう、しおりさん。私……あなたのそばに、いたい」


「私もだよ。灯が、欲しい。心も、身体も……ずっと」


外はまだ、雨音が静かに続いていた。


けれどふたりの世界は、ぬくもりの中に、確かに結ばれていた。



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