EP1-6
「通貨の価値ってどんな感じなんだ?」と俺は心の中でアドバイザーに尋ねた。
「銅貨10枚で銀貨1枚、銀貨10枚で金貨1枚です。」
手に入れた金貨1枚と銀貨2枚を見つめながら、俺は心の中で計算する。結構な額だ。
「結構懐があったまったな。とりあえず飯だ。」
街を歩きながら、肉を焼くいい匂いがする店を見つけた。誘われるように中に入ると、豪快でシンプルなステーキとビールに似た飲み物が並んでいる。店内は賑やかで、他の客たちも楽しそうに食事をしている。
「久しぶりのまともな食事だ…」
ステーキを頬張り、ビールを流し込む。体中にエネルギーが戻ってくるような感動を覚えた。ビールの冷たさが喉を潤し、ステーキの肉汁が口の中に広がる。
「さて、あとは宿だな。」
店の店員におすすめの宿を聞くと、近くにある三階建ての古い宿屋を教えてくれた。見た目は古いが、綺麗に掃除されている。
「一泊いくら?」
店主の小太りのおじさんが答える。「一泊銅貨7枚だよ。」
「意外に安いな…これは意外にイージーモードかも。」
宿に荷物を置き、一息つく。部屋はシンプルだが、清潔で過ごしやすい。ベッドに腰を下ろし、少しの間リラックスする時間を楽しむ。だが、次の準備に取りかからなければならない。
「次は武器と防具だな。」
散策していると、いくつかの武具店があり、比較的お手頃そうな店に入る。店内は乱雑に物が置かれており、眼帯をした店主が出迎えた。彼は無愛想だが、商売には精通しているようだ。
「剣を見せてくれ。」
いくつかの剣を物色したが、当たり障りのない両手剣が目に留まった。しっかりとした作りで、扱いやすそうだ。
「銀貨2枚だ。」
「軽めの防具でおすすめは?」
「鎖帷子だな。銀貨5枚でどうだ。」
「それでいい。あと研ぎ石も頼む。」
購入を終え、店を出る。実は刃物研ぎは得意だ。
刃物の手入れは自然と身に付いた技術だ。刃物はうまく研げば切れ味が倍増する。
宿に戻り、防具の手入れをしながら、今後の計画を立てた。明日からの冒険に備え、武器の状態を万全にする必要がある。鎖帷子の繋ぎ目を確認し、剣の刃を丁寧に研ぐ。研ぎ石を使って滑らかな動きで刃を整えると、剣は見違えるほどの輝きを取り戻した。
「これで準備は整ったな…」
疲れが押し寄せてくるが、満足感がそれを上回る。初めての異世界での一日が終わり、明日への期待が胸に膨らむ。ベッドに横たわり、目を閉じるとすぐに深い眠りに落ちた。新たな冒険に向けて、心も体も充電されるように。
「さあ、明日はどんな一日になるのか…」




