一瞬の動機と、永遠のボタン~
一瞬の動機と、永遠のボタン~
「なあ小僧、おまえは寿命だけで、無限の時が歩めるらしい」
目の前に立っていたのは、あのときの世界を決める男。
何を言っているのか、俺には理解できなかった。
「小僧、未だに君という男は、自分が不死身を持ってしまったことは納得はしていないようだな」
たばこを耳に飾る。
その男の名前は忘れてしまった。
「一応、今は、この世界のことを詳しく知るなと、師匠から助言をもらっています」
「なあ、じゃあ、もっと狂気をおまえにぶつけよう」
男は顔をマイに向けた。
俺はなぜなのか理解ができなかった。
「一応神祖クラス……」
男は、遠くを見るような目つきになった。
「彼女以外とセクロスをしたんだって?」
「お兄さんでしたか、これはすいません」
「お父さんだ、小僧」
「すいませんでした。罰ならなんでも受け付けます」
「いい男になったな、ちなみにマイは男だ」
「あ、知っております」
「このボタンを押してみないか」
目の前にあるのは、なにか、普通のスイッチであった。
「押せば押すほど、何もしなくていい世界が待っている」
戦いは嫌なので押してみた。
「カミハさんでしたっけ」
もうこりごりだ。
俺は押してしまっていた。
それが感覚でわかる。
「いい世界になった」
カミハさんは帰って行った。
なんでこんなことになるんだ。
気が狂いそうなのを、頭の構造が変わっていることもわかる。
俺はこれからどうすればいいんだ。
夕焼けを見る。
何があったのか、それを自分ではわかっている。
2025年。
すべてを観測し終えた。
朝焼け、ベットでゆっくりと見つめる。
俺は、人生と、今後一万年がどうなっていくか、わかっていない。
気に入ってくれているのは、カミハさん。
とげが無くなったと、彼も押したことがあると聞く。
まずは、あの画面が三つも用意されている世界に来た。
それから、どうなるかわからなかった。
すると、早送りで映像を見た。
虹色だった。
俺はどうしたらいいのかわからず、その虹色をながめていた。
そして、文字が見えた。
コングラッチュレエーション。
どうしたらいいのかもわからずじまい。
もうそんなことはどうでもいい。
マイの人生がどうなるのか、ちょっとだけ調べてみた。
~竿の女の末路~
子はできないらしい。
おれはよくわからなかった。
そのページをたたむ。
そして、もし自分が、能力が目覚めることもなく、穏便に過ごしていた場合がある世界。 恋人がいなかった。
どの情報もよくわからなかった。
いま世界観が分かたれた。
あの光、病院で見た、あの光。
ドローンにするか、それともタイムマシンにするか。
どうしようもない。
泣いている。
今の時間がわからない。
そうなのだ。
俺は何度でも死んでいる。
数分の、自分がどれだけ、馬鹿にした人間を倒してきたことを考えた。
やっぱり理解できなかった。
すべてを倒したのにもかかわらず、助言をしてしまっている自分がいる。
何の意味も無い。
すると、はがきが届いたことを思い出した。
盾田のことだ。
「あいつは元気か?」
俺は、もう八億年ボタンが始まっているということがわかった。
無限の時間を感じる。
手に持っているのは、銃だ。
いまごろに、殺し合いがあった生活を思い出す。
だが、誰よりも強くなって、見返したいことを銃でわかる。
ん?
あのとき、銃よりパンの方がいいと気づいている世界を思い出す。
ん?
そのあと、ゆっくりと、パンより、カタカタがいいと気づいた世界にいったことを思い出す。
鉄道の動画を見る。
八億年ボタン。
このスマホというものが、八億年ボタンなのかもしれない。
「なあ、ゆっくりと、文字を書ける時間を教えてくれ」
「はいわかりました、日程のほどをお教えいたします」
スマホが八億年ボタンだったとわかった。
だが、どんどんと、ゲームのボタンを押しているのは、どうなのだろうか。
ん?それぞれ、役割というものがあるのかもしれない。
「ジョナサン」
テレビにも八億年ボタンがあるのかもしれない。
その映像は。
まっかな感じがする。
ゆっくりとわかる。
自分が何をしているのかと。
俺の仕事は、なんなんだろうか。
今は、学園から帰って、家で自分の日記を書いている。
カタカタだが、なんだ、場面がどんどん変わっている。
そうか、画面があるからなのか。
名前は普段の名前にしているから、日本政府的には大丈夫だとわかる。
ニュースを見た。
「ドラキュラの映画に出そうな人物が、宝石を盗んだという、速報が入りました」
犯人は、翼が生えていた。
盗んだのは、王族の王冠。
手記を思い出す。
母親からの手記だ。
みんなを守る「サーベ・タスク」
こんなにも、世間に興味が出てきた。
八億年ボタンやるな。




