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閃光のような稲妻
「試合か……」
俺は握りしめるかのように確信する。
そうである。
何人も、一撃でこの銃弾で、この両手で、この世界で死んでしまった。
もう戦う必要はない。
「俺が行くしかねえ」
絶望ではない。
それでもマイが、マイが待っているんだ!
ブウーーーーーーーーーーーー。
飛行機のハッチが開く。
風が殺さんばかりにほほにあたる。
不意に笑ってしまった。
すると。
「2100に敵ッ!」
「倒されるぞッ!」
通信している人たちが言う。
真っ赤様に降りた。
「聞こえている?」
オペレーターが言う。
俺は高いところが怖い。
パラシュートを開こうとした。
「いま」
口を開いた。
上空100メートル。
1000メートルから降りて行った。
「お前、一般人になりたかったのかッ!」
「あったりめえだろッ!」
「タスクッ!」
「待っていたぞお!輪廻転生、その先の”理”現代の英霊にして、頂点、お前を魔力行使、なくしても倒してやるッ!」
「俺のセリフだッ!」
「タスク!」
――瞬間。
「は?」
敵が何か雷のようなもので消えていった。