演習
やっぱり今回も無理のある理由を言ってます。 暖かい目で、読んでもらうと嬉いです。
僕がアインを渡された次の日。
卯月は「友達と遊びに行ってくる」と言って、九時位に出た。
そういう僕は、家でやることが無いのでテレビを寝転びながら見ていた。
「ふぁぁぁ……」
『マスター。暇そうですね。』
どのチャンネルも、ニュースとかトーク番組とかしかやっていない。
「まぁ確かにね。録ったアニメも見終わったし、春休みは宿題無いからあんまりやること無いから。」
『では、外に出ましょう。
あともう少しデータを集めれば、新しい武器や装備が創れます。』
「まぁそれも良いかな…」
ということで、僕は着替えるために二階の自分の部屋に行った。
着替え終わった僕は、出かけることを伝えるために書き置きをしたあと、外に出た。
日が出ているとはいえ、まだまだ寒い。
僕はコートに顔を埋めた。
「…アイン、いつになったら変身するの?…
あれに変身すると目立つ反面、寒さとか感じないから便利なんだよね…」
そう、昨日変身した時も今日みたいに寒かったのに、あれに変身したあとは寒さを感じないという不思議な現象が起きたのだ。
『それは活性化した細胞が、弱らないように体温調整をしているからですね。
活性化した細胞が弱らない位の温度が、人の適温と同じくらいだからです。
でも、例えば寒過ぎる所とか、逆に暑過ぎる所では、体温調節が難しく、あまり機能しないこともありますけどね。』
そんなこんなで、出る前にアインに言われた通りに、数年間放置されているビルの建設現場に来た。
『付近に人は確認できません。マスター、早く入りましょう。』
「……少し怖いけど、入るよ。」
僕はビルの一部むき出しの鉄骨を見上げながらそう言った。
ビルの中は埃を被っていて鼻がムズムズする。
『マスター、変身しますよ。』
「了解。」
すると僕の体が光り出して、あっという間に着ていた服の代わりに白い長袖ワンピースを着ている巨胸美少女になった。
二回目だし、慣れると思ったけどやっぱり何時もと違う違和感。
『変身が終わったところで、怪人に見立てたバルーンを使った戦闘練習をします。
的は動きませんが、マスターの癖などのデータを取ることはできます。』
すると僕の手のひらが光り、四角いゴムで覆われた厚紙?みたいのが十個程あった。
『これを適当な所に投げてください。衝撃を与えれば膨らみますから。』
僕はアインの言う通り投げてみると、バルーンはムクムクと膨らみ、黒い人形ができた。
「おお…すごい。」
『そんなこと言ってないで、早く投げてください。』
……アインに急かされてしまったので、さっさと残りのバルーンを投げて、ダガーを創り、構える。
『今回はマスターの動きの癖を調べます。なので戦闘アシストはしませんので。』
「まぁただの風船をダガーで切るだけだから、もともと戦闘アシストなんて必要無いと思うけど。」
僕はまず、初めに投げた一番近くのバルーンの顔の部分を切る。
バルーンは“パン!„と弾け、音が廃ビルに響く。
次のバルーンは五歩先にあるが、地面をタンッと蹴り接近する。
しかし、切りつけるタイミングが早く、切るのではなく突いて割ったような感じになってしまった。
『マスター…』
「解ってる!」
気を取り直し、今度は左斜め上にある二つのバルーンに狙いを付けた。
今度はジャンプではなく、走りながら接近し心臓部辺りにダガーを刺し、同時に隣にあるバルーンは先に創っておいたもう一本のダガーを腹部に刺した。
『お見事です。マスター。』
「的が止まってたからね。」
残りの的は離れた所にあるので、話す隙があった。
でも、的の近くまで来ると話すのを止めて、今度は二本のダガーでバルーンを凪ぎ払うように割り、次の的も額辺りを下から刺して割った。
『残り三つですが、十分データは取れたので、今度は投げて割ってください。』
「了解。」
僕はその場で立ち止まり、十メートル離れている的に対しておもいっきり投げつけた。
ダガーは若干の放物線を描きながらバルーンに当たり割れた。
その次に左手に持っていたダガーを持ち変え、さっきのように投げる。
けれども、今投げたダガーはバルーンの脇をすり抜け、地面に落ちた。
『やはりマスターはアシストが無いと戦闘は難しいかもしれませんね。
初めに投げたダガーはアシストしましたが、さっきは“アシスト無しだとどうなのか„と思いまして、アシストを止めてみたところ…』
「それ以上言わないで……傷つくから。」
解ってるいたけど、言われるとやっぱり悲しい。
『でもある意味すごいですよ。
バルーンに当たらないギリギリの所に投げてかすりもしなかったんですから。』
「微妙なフォローありがと……」




