またまた?
謎の幼女?との約束をしてから丁度ぴったり一週間が経過してしまった。
僕はいつぞやのように不安を抱えながら朝食を食べ、学校で授業をして、昼食を食べ、また勉強して、掃除して、学校を出て、魔法少女?に変身した。
こういう時だけ時間は早く進んだように感じ、さらに憂鬱な気分のまま電車に乗り、新宿にある支部のエントランスにまで来てしまった。
さらに、ここまで来るのに色んな人からジロジロ見られたりする事があり、それが余計に気分を重くさせていた。
「……嫌だなぁ……何やらされんだか……」
『マスター、きっと大丈夫ですよ。あのチビッ子相手の戦闘だったら瞬殺できますから。』
「アイン、物騒な事言わない。」
僕はそんな会話をしながらも、エレベーターのボタンを押して、地下に降りた。
やがてエレベーターの扉がゆっくりと開くと、そこには件の謎幼女に瞬き意外殆ど動かないメガネをかけたお姉さんがいた。
「うんうん。ちゃんと来てくれたね。」
謎幼女は嬉しそうに首を振るが、この後何が起きるのか心配でたまらない僕は内心ため息が止まらなかった。
「さぁてと、じゃあまず自己紹介したほうが良いかな?
アタシはスパロー。一応この界隈では“辻斬りのスパロー„って言われてるからバカにしないでよね。」
謎幼女こと、スパローさん?はどや顔をする。
「そんでこっちが、レイク。」
「初めまして。レイクと申します。一応スパローの面倒を見ています。」
レイクさんは頭を下げた後、また殆ど動かなくなってしまった。
「レイクはあんまり人と接するのが得意じゃないから、愛想が無いのは許してあげてね。」
「は、はい。」
僕はそう相づちをうつ。
「それじゃあ、挨拶も終わったことだし早速本題に移ろうか。ついてきて。」
そう言われて、僕はスパローさんと、レイクさんについていき、一週間前に嘉多山さんと戦った所に連れてかれた。
「えっと、スパローさんこれから何が始まるんですか……」
なんだかもう嫌な予感しかしないけど、何をさせられるのか解らないので、聞いてみる。
「え、それはね……」
スパローさんが喋ろうとしたとき「ガチャ」と扉が開く音と、共に四人の少女が入って来た。
「スパロー教官。全員集まったので来ました。」
そう言ったのは一番始めに入ってきた中学生くらいの少女だった。




