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秋葉原防衛戦4

アインはずいぶんと興奮したような声で、強くそう言う。


「アイン、ナイスタイミングだよ!それじゃあウェアの変更お願するよ!」


『了解ですマスター!連中らに一泡吹かせてやりましょう!』


アインにそう頼むと、アインの威勢の良い返答が返って来た。

と、それと同時に僕が変身する時みたいに、光が体を包む。


でもいつもと違うのは、光の色が優しい緑色だったのが印象的だった。


「凄い…何が起きているのか解んないけど……」


中村さんの声が横から聞こえてきたが、そこまで凄い事なのかな?


僕は自分の着ている服を確認してみと、袖の所やスカート部分にフリルが付いていて、服の構造もワンピースから見ると分厚く、しっかりとした上下が別になっている服装に変化した。


また、服の色は優しい緑色になっていて、チャームポイントのリボンも健在だった。


「うへぇ…はずかし…」


『そんなことありませんよマスター。それよりも今は目の前の敵を倒してください。』


そうだった…こんな事?で時間を食っている暇は無かったんだ。


「アイン、この状況ひっくり返せる策があるんでしょ!」


『はい、今から造る武器がそうです。それとマスター、少し後退してください。』


僕はそう言われ、戦線から小走りで少し後退する。


その最中に、短い間だが今まで出てきた魔法陣の中でも大型で複雑なのが浮かび上がり、出てきた物は……


「何これ?!」


それは僕の身長が一メートル六十センチ位のに対して、その筒の長さは地面に垂直に置いても僕の頭一つ分以上あり、見た目から相当重い武器のようだ。


『“対魔法生物用超高出力キャノン ランドグリーズ砲„

この武器は現時点でのどの武器よりも破壊力が強く、砲撃方を変えれば広範囲の敵を攻撃できます。

ですがマスター、最高出力で撃つと強すぎて危険なので、威力調整を私がします。


また、この武装は命中率を少しでも上げるためと、掃射し続ける際に取り回しが利きやすくするために、グリップ付きで手持ちにしてあります。』


アインの説明を聞いて“ランドグリーズ砲„の使い方が解ったので、普通よりも少し大きい引き金と、グリップと言われた棒を握り、敵正面に構える。


見た目よりも重くは無いが、それなりにずっしりとしている。


「アイン、撃つよ!」


『魔力充填率、九十二パーセント。その内五十パーセントを発射します。

よろしいですね?

また、本武装は味方が射線上付近にいると巻き込まれる可能性があるのでご注意を。』


「了解!」


僕はアインのアナウンスを聞き終わると、念のために中村さんや近藤さんの居ない方向に構える。


ふと見ると、銃口から淡い黄色の粒子のような物が少し漂っている。


その様子から一抹の不安を覚えるが、それでもアインが半ば使えと言ってるんだし…


「…ランドグリーズ砲発射っ!」


僕は意を決して、引き金を引いた。




ゴォァァァァ!!




ランドグリーズ砲からは、銃口よりも何百倍とも大きい光の筋と強い光、強烈な音と共に銃口辺りから先ほど漂っていたような蛍のような粒が僕の方に飛んで来る。


その様子を唖然として見ていた僕は砲身を動かすのを忘れてしまっていた。


数秒後にはランドグリーズ砲からの光の筋はとたんに弱くなり、出てこなくなった。


射線上を見ればそこにいた怪人達は何処にも居らず、さらに言えばその場の地面が赤くなり溶けていた。


「なにこれ……」


その威力を見ていた三人も思わず動きを止めてしまっていた。


しかし、この一撃で全てを倒せてはおらず、それどころかまだ三分の二は残っていた。


その内のほぼの敵は僕を最優先で倒さなければいけないと思っているようで、殺到してくる。


でも、全ての敵が僕を狙っている訳では無くほんの一部だが前衛の二人に襲いかかる。


危ない!


そう叫ぼうとした時、「シュッ」という空を切る音がしたかと思うと、近藤さんを襲おうとしたグール二体と中村さんを物陰から襲うために出て来たガルムの胴体に何かが刺さる。


二人を攻撃しようと怪人達はその場にバタリと倒れた。


僕はその何かが飛んで来た方向を見ようとする。


『マスター、今はそんな状況では無いです!

また、本体の熱がまだ冷めていないので少しの間逃げてください!

追加で、なおかつランド砲捨てないでくださいね。創るの時間結構掛かるんですからね。』


「うそぉ!」 


アインは早口でそうまくしたてる。


僕は焦りながらもランドグリーズ砲を両手で持ちながら逃げる。


後ろからは大きな足音を発てながら、怪人の大群が押し寄せる。


けれども、その逃げる時間は長くは続かなかった。


『ランドグリーズ砲内部の熱エネルギーの放熱完了を確認。

今回も五十パーセントで掃射します。』


「オーケー!」


僕は後ろを振り返り、足を踏ん張らせてランドグリーズ砲を再度構える。


掌に汗が滲むような感じがしながらも、引き金をもう一度引く。


「これで終わりだよ!」















手持ちキャノン砲…本来だったらあり得ないような兵器ですが、某ロボットアニメの影響でつい出したくなったので、書いてみました。


ちなみに、超高出力キャノン砲に名前が付いている理由としては、ネタバレに近いのですが、このあと似た名前の武器を二つ出す予定になるので、区別しやすいようにするためです。


立ち位置からすると必殺技?になるのかなぁ

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