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秋葉原防衛戦3

2020年3月30日一部文章を加え、新ウェアの名前“ガンナー„を書き加えました。

その話の掛け合いは最近聞いた事のあるような感じがして、声もなんだか聞き覚えのある声だった。


「卯月に近藤さん、それに中村さん?!」 


僕は思わず段ボールの影から出てきてしまった。


卯月達も予想外過ぎる展開に驚き、足を止める。


「ブァルハラさんこそ何でここにいるんですか?!」


「何って…友達と買い物に来ていて、それでこの騒ぎに巻き込まれたから?」


「ブァルちゃん、いきなりだけど今回も私達と一緒に戦わない?今回は相当ヤバそうだから。」


近藤さんが結構ガチなトーンでそう言う。


「もちろん良いですし、こちらも頼もうと思ってた所です。

解っているとは思いますが、大通りにいる数の怪人を一人で相手するのは、さすがに相当キツイですから。」


「それじゃ、決まりだね!今回もよろしくブァルちゃん!」


そう言うと、中村さんはいきなり走り出した。


「ちょっと!春香待ちなさい!」


それを追うように近藤さんも走る。


「ふ、二人とも!

ごめんなさいブァルハラさん落ち着き無くって…ついて来てもらって良いですか?」


卯月は二人が向かった方向をちらりと見た後、僕に頭を下げる。


「大丈夫ですよ星谷さん。お二人の事が気になるんでしょ?早く向かわないとガンガン前に出過ぎて、危ないかもしれません。」


僕と卯月も急いで大通りに出る。


先行していた二人はもう戦闘を初めていて状況は混戦状態で、このままだと囲まれてしまいそうだ。


「星谷さんあの二人早く後退させてください。」


けれど、卯月は困ったような顔をするだけだ。


「深雪の方は聞いてくれるんですが、春香は一度集中すると周りが見えなくなるタイプで……」


「それだったら、あの二人。特に春香さんの方を無理やりでも後退させますから、援護頼みます。『ピストル二丁』」


僕はピストルを二丁創ってもらい、発砲しながら二人のいる所まで向かう。


後ろからは炎の塊のような卯月の放つ魔法が敵の集団に降りかかる。


「『ショートソード』、右手にお願い。」


『了解です。』


すると右手に持っていたピストルが消えて無くなり、代わりに飾りの無い無骨な剣が出てきた。


「近藤さんに中村さん、早く後退してください!」


僕は中村さんの背後にいたガルムをピストルで撃ち抜き、倒し損ねていたバーバリアンをショートソードでトドメを刺した。


「ブァルちゃん!

ねえ、春香!深入りし過ぎたから早く後退するよ!」


「…確かに深入りし過ぎた…後退する。」


中村さんは深入りして迷惑をかけてしまったのに気づき、声のトーンも下がっているような気がする。


「僕が前の敵を押さえるから、二人は下がって。」


「ブァルちゃん、ごめん!」


「ブァルちゃんすみません頼みます!」


彼女らは追撃をかけようとする怪人達を退けながら後退を初めるが、集団から出るのは少し時間がかかりそうだ。


「『ショートソード』、もう一本ちょうだい!」


『マスター、“とっておき„を忘れないようにしてくださいね!』


僕が持っていたピストルがさっきのように蒸発するように消え、一本の剣が現れる。


「あんまりやったこと無いけど…一暴れさせてもらうよアイン!」


『全力を以てサポートさせていただきます!』


なんとも頼もしい返答がアインから返ってきた。


僕は中村さん達を追撃しようとしている奴らの背中を容赦無く縦に凪ぎ払うように切り、後ろから僕を引っ掻こうとする体がボロボロのゾンビのような怪人の頭を撥ね飛ばす。


『グールにゴブリン、オーク。色々な奴らがいますが、少し気をつければ持ちこたえられます。

彼女達が安全圏まで後二分もあれば問題無いでしょう。』


僕はその朗報を、豚のような怪人_おそらくオークだろう_の胴体を斜めに切り裂き、小学校低学年ほどの緑色の肌をした怪人_これはゴブリンであろう_を蹴り飛ばす。


「ウァァァァ……」「ブゴブコ!」「キキキキ……」


回りにいる怪人を何人か倒しながら少しずつ後退していくが、周囲にいる怪人は倒された仲間の体を踏みながらも来る。


「しつこい!いい加減勝てないぐらい解るでしょ!」


僕は出来るだけ一撃で倒せるように首の所や腹部を切るようにして倒すようにしながら戦うが、どうしても隙ができてしまい、たまに後ろからのゴブリンの短刀やグールの爪が当たり、少し痛い。


幸いなのは、僕の方に集まり過ぎて攻撃が逆に当たり難くなっている所だ。


でもこのままだと敵にいつ押し潰されるか解らない。数の暴力に負けて、ジリ貧になる。


すると、突然付近に何かが爆発する音と共に敵が吹き飛ぶ。


「卯月の支援攻撃…あの二人の後退が終わったんだ!」


『マスター後退しましょう。』


「ほいさ!」


僕は元来た方向に体を向けて、タックルと斬撃を繰り返し強引にも戻る。


勿論その間にも攻撃は当たりダメージは蓄積するが仕方ない。

あのままゆっくり後退していると、誤爆されたら困るし、あの二人と合流できたらずいぶんと状況が良くなる。


そんなこんなで、無茶をしながらも敵の集団をなんとか突っ切る。


「ブァルちゃん!大丈夫ですか!」


「多分大丈夫です!安心してください。」


出てきた頃には服は、至る所に穴や切られたような破けた跡があり、ボロくなっていた。


『ダメージ度十五パーセント程なので、まだまだ余裕ですので安心してくださいマスター。』


これほどの攻撃を受けていたので、ヤバいかもしれないと思っていたが、アインはまだそこまで喰らってはいないと言っているので安心した。


『それとマスター、ついに“とっておき„の新ウェア“ガンナー„が完成しました。

これでこの戦況は確実にひっくり返ります!我々の勝利です!』







次回、アインが言う“とっておき„が出ます。


それと一緒に服装も変える予定なので、少し期待して貰えると嬉しいです。

(しかし、そこまでセンスが無いから上手く表現できるか解らないので……)

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