就職への未知「道」乗り
皆様現実世界に疲れてたり飽きたりしていませんか?仕事や学校でのストレス人間関係 子育て 介護など言ったらキリがない程の疲れや悩みを抱えているはずです。
その悩みや疲れを異世界で解消してみませんか?
私達優秀な異世界コンダクターが安全かつ楽しく皆様の旅にお供致します、
さぁ、異世界ツアーコンダクター オーブン致します。
冬も終わり春が訪れ新しい出逢いや仕事をみんな迎えるはずです、そうこの私有栖川 紬(ありすがわ つむぎ
)20才にも新しい出逢いと仕事がまっているはずです…
「えー有栖川 紬さん何故この旅行会社の就職先をを選ばれたのですか?」
緊張感が張り積める試験会場、三人の試験管が次々と私に問いかけてくる、私には夢があった。
「この弊社には海外を始めとする魅力あるツアーやプランなどがあり、私の発想や力が発揮出来ると思いこの会社に応募させて頂きました」
そう私には海外など色々な場所に行き、そこの場所で触れあいなどを様々に人に味わってもらって笑顔にしたい事だ。
子供の時に家族で海外旅行に行った時に楽しくて、その時のツアーコンダクターさんに憧れ、私も将来そのツアーコンダクターさんみたいになりたいと思い今夢を追い掛けている。
「本日は弊社の就職試験に来て頂きありがとうございました結果は追って連絡させて頂きます」
「こちらこそありがとうございました」
今回は手応えがある!ついに私の夢も叶うかもしれない、期待を胸に帰路につく。
「ただいまー」
実家に戻り2階の部屋に向かおうと階段を上がろうとしていると。
「紬今回はどうだったの?」
母が台所から出て来て心配そうに私に問いかけるかれこれ私は20社近くを受けていて落ちているからである。
「今回はかなりの手応えです、ついに夢が叶っちゃうかもよー♪そしたらお母さんお父さん葵を案内してあげるからね」
満面の笑みとピースを母に向けた。
「うふふ、良かったわねお母さん達も楽しみにしてるわね」
お母さんとの会話も終わり部屋に行き、部屋着に着替えベットに横になった。
「受かるといいな…」
スマートフォンを開き海外の景色や風景を見て将来の自分の姿を思い浮かべていたら、まぶたが重くなってそのままご飯やお風呂も入らず寝てしまった。
次の日スマートフォンの着信音で目を覚ます、こんな朝早くに誰からだろう?寝起きなので相手も確認せず電話を受けた。
「もしもーし?」
寝ぼけ声で電話のむこうの人に話しかける
「お電話失礼致します、日本○×旅行会社の人事部の高瀬と申します、先日面接に来て頂いた有栖川さんの合否の事でお電話させて頂きました」
寝起きだった私の頭は一気に目を覚ました。
「はっはい!おで電話あっありがとうございます、有栖川 紬です、おはようございます」
軽くテンパってしまい所々噛んでしまった、私の心臓は高鳴りまくっている。
「有栖川さん、貴方はとても元気でこの仕事に向いていると思います……」
私はその言葉でついに就職が決まったと思い将来の自分の姿を頭に思い浮かべていた。
「が、今回はご縁がなかったと言う事で、失礼致します」
「はい、わかりましたありがとうございました」
私は力が入らない声で相手の電話が切れるのを聞いた……20社も落ちていた私には、慣れていた事だったが、今回は自信があった事もあり、かなり凹んでしまった。
「もぅ、お昼過ぎてたんだ…」
私はベットから起き一階のリビングに行った。
リビングにはお父さん、お母さん、妹、猫のクッキーの姿があった。
私の顔を見てお母さんが一言
「また新しい会社受ければいいでしょう?スマイルスマイルよガイドさんは笑顔じゃなきゃ」
!?私は落ちた事を言ってないのに、お母さんの言葉に驚いでしまった。
「何で?」
「紬の顔を見ればわかるわよ、なんたってお母さんなんだから♪」
「そうだよお姉ちゃん残り物には福があるんだから…なんか違う気もするけど次だよ次」
「紬が就職決まって会社に入ったら、沢山の男性社員に言い寄られて…そして紬は付き合ったり…夜遊び…結婚…パパはそんなん耐えるないじゃないかー」
「ニャンニャニャニャー」
家族みんなの言葉に自然と顔が笑顔になる。
「ありがとう、お母さん、葵、クッキー、お父さんのは何か違うけど、紬ちゃんは笑顔を取り戻しましたー」
リビングに笑い声が広がる、本当に頑張らないとと心に刻む。
お昼ご飯を食べている時に母に聞かれた。
「紬今日は何をするの?」
お母さんが訪ねる。
「本当は新しく探したり頑張らないとなんだけど…少し気分転換したいから買い物とか出掛けようかな」
「それなら今日はおもいっきり楽しんできなさい」
お母さんは笑顔で言ってくれた。
「それならお父さんが車で送ろうか?そうだ今日はお父さんが付き合おうかな」
「お父さんありがとう、けど今日は一人で色々行きたいしやりたいから」
「紬もついに父離れか……」
お父さんは親バカならぬ、私バカですが優しくて、いざって時には頼りになるから大好きなお父さんです。
「お父さん、紬も二十歳なんですから大丈夫ですよ、ほら紬も早く支度して出掛けないともうお昼過ぎてますよ」
「はーい」
支度も終わり自宅をでる。
「いってきまーす」
「いってらっしゃい、あんまり遅くならないようにね」
「紬ー!男には気を付けるんだぞー」
家族に見送られ自宅から駅にむかう、実際は行きたい所とかやりたい事はなかったけど、ただ出掛けて気分すっきりさせたかった。
けどこの時あてもなく出掛けた事が、私の人生を変える事になる。
何も考えず街に来たけど、やっぱり二十歳の女な子、買い物したりカフェに行ったり家族にお土産と楽しいお出掛けになりました。
「ふぁー♪何だかんだで楽しんじゃったな♪明日からまた頑張るぞー、もぅ少しで9時になっちゃうしそろそろ帰りますか」
足取りも軽やかに駅に向かった、所が駅につくと帰りの電車方面が事故で止まっているらしい、歩くと一時間以上は掛かっちゃうしなぁ…お父さんに迎えを考えたが、ツアコンの人は一日中歩く事だってあるんだから訓練もかねて歩く事にした、体力に自信もあって家まで歩く事にした。
初めて歩く所だから楽しいな、街灯しかなくて良くわからないけれど、きっとツアコンをして知らない場所を歩いたり見たりしたらもっと楽しいんだろな…
そう考えながら歩いていると突然後ろから足音が聞こえ、何かが近づいてきたのがわかった。
「痴漢?強盗?まさかね、ただ帰る方向が一緒なだけだよね…」
そう思いつつも、歩くスピードを上げたら向こうも上げてきたのがわかった。
嘘!?本当に痴漢や強盗かもしれない!そう思った瞬間!私は全力で走り出した!
けれど向こうも走り出したのが足音でわかってしまった。
全力疾走というのはずっと続くわけわなく、私の限界が来てしまった…
そして相手に追い付かれてしまった!
もうダメだと思い振り返った瞬間見てしまった…相手の正体を…
それは何と!?
仔犬だった…暗くて見えなかったので人間だと思ってしまったらしい!
「はぁ、はぁ、はぁ、こ仔犬ちゃんか…こら!君ダメだぞ!人を驚かしちゃ本当に終わりかと思ったんだから」
「クゥ~ン」
仔犬は甘えた声で鳴き、私のお土産袋に顔を入れた。
「君もしかして、カツオブシが好きなの?犬のに」
それはクッキーのお土産に買った物だった、
「はぁ、しょうがないなー、頑張って追い掛けたご褒美にプレゼントするから次からは他の人を追い掛けたりしちゃダメだぞ」
私は袋からカツオブシを出し仔犬に渡した。
仔犬はおいしそうにかぶりついている。
「あれ?そう言えば焦っていて気づかなかったけど明るいな?」
気付いたら何かのお店の前だった、走ってる時は気づかなかったのに、きっと明るく無意識にここに来てしまったんだろう。
住宅街でこんな時間になんだろう?コンビニではないしな?
少し中を見ようとした瞬間私は目を疑った!!
そこには……貼り紙で
「 元気で明るく体力があり多少の事でも動じない人、経験者 未経験者 関係なく ツアーコンダクター1名募集 I K S Iツアー会社」
と書かれていた…
その瞬間私はドアを開けこう叫んだ!
「有栖川 紬 20歳 元気と体力だけは誰にも負けません!全力で頑張るんでここで働かせて下さいお願いします!」
お客様いらっしゃいませ。
I S K Iツアー新人のツアーコンダクター
有栖川 紬です
お客様はどんな旅をご希望ですか?
私が同行し安全で楽しく円滑な旅をご用意させていただきます。