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ページの最後

登場人物が一部抜けてたので、修正してあります。

メインヒロインの二人、忘れてるわ。

私はペンを置いて、書類から窓辺に視線を向ける。

流れる風は、新しい春の訪れを告げている。




あの"扉"の維持作戦のあと。

エレナス公は大々的に、日本政府と"扉"を通じて流通や旅行の受け入れを始めた。

日本製品が出回りだし、エレナス公国は新たな活気に満ちていた。

マナリスにしかない馬牛や魔導具は、厳正な審査を経て、日本へ出荷されていった。

異世界交流は、ここ数年でエレナス公国だけでなく、マナリス中に広がった。勿論、日本だけでなく、あちらの世界にも。


語りたいことはたくさんあるが、書類には限られたことしか記せなかった。

まず、あの作戦が何故、ベルズ王やネーベル王に知られたのか。犯人は魔術師協会ではなく、もっと身近にいた。

「後悔してないが、これから君達と過ごせないのは、辛いな。」

そう語ってザイアスとリゼルに連れていかれたのは、あの庭師らしくないシャナルだ。

作戦の打ち合わせやら、魔導インカムやらの作成を屋敷でやっていた為に、彼には筒抜けだった。

シャナルはエレナス公国に潜んでいた、ベルズ王お抱えのスパイの一人だった。私達の屋敷に来たのも、ベルズ王の指示。話してくれた身の上はすべて嘘だった。

「いや、君達と過ごした日々、対する気持ちには偽りはない。ありがとう。」

幸せだった、と話したシャナルの見たことのない悲しげな笑みは忘れられない。

シャナルの処遇は、エレナス公と魔術師協会には任せた。ただ、悪いようにはしないそうだ。




こうして、再び春を迎えて、穏やか日々がやってきた。


ミューラとリゼルは変わらず、我が家にて生活している。日本のキッチン製品が大のお気に入りのミューラのご飯は、日本食がレパートリーに増えたせいか、カズトは何も言わずに食べている。


リゼルは日本の家電製品を、魔力で起動できないか、毎日四苦八苦しているようだ。時々、部屋から爆発音や悲鳴が聞こえるのはご愛嬌。


あの雑貨店の主人は日本の製品を取り扱いはじめたそうだが、 いかんせんあの胡散臭い雰囲気は誰も近づかず、薬師のナリア頼りのようだ。


そのナリアはたまに、私に薬草採取に同行してほしいと話が来る。フェアリーが遊びに来るときが楽しみにはなっているときいた。


ロッズはあの後、エレナス公国王属魔術師の主任になったそうだ。たまにオフェリアに会いに行くと、同席してくれて話したりしている。


オフェリアは王都に戻り、第一王女に復権した為に忙しく会えないことが増えた。たまに会うときはそれはとびっきりな笑顔で迎えてくれた。


アリスは魔脈操作が終わった際に、いつの間にかいなくなっていたが、どうもマナリス中に魔脈が戻ったことで精霊達が騒ぎだし、静めるのにマナリス中を飛び回っていた。ようやく姿を見せた時に用意した日本の和菓子や着物を見て、嬉し泣きしていた。


ライガはあの後、オフェリアたっての願いで我が家に住み込み護衛となってくれている。何故か私を買ってくれていて、たまに元部下の騎士たちに宣伝しまくって困ってる。


エルフのサーシャも時々、我が家に遊びに来る。アグシュやアッシュが一緒だった時はびっくりしたが、日本食が出たときは、一晩で大量の酒が無くなった。


日本の両親がマナリスに旅行に来た時は、ジェルドの町の皆が歓迎してくれた。ミズハがクロトを紹介すると、父さんが苦笑いしたな。


兄さんやアズサも、マナリス観光を楽しんだようで帰りに魔導具を持ち帰ろうとして、ザイアスが慌てて止めて一騒ぎになった。


豊穣の女神は化粧品のおかげで、信仰する信者が増えてご満悦らしく、年二回の献上品はいつの間にか日本への旅行に変わり、その回数を増したのは言うまでもない。


カスミさんもマナリスに来てくれた。その際に日本の神様もこっそり着いてきてて、楽しんでいたようだ。嫌みクソジジイは日本に居残りだったそうだ。ざまぁ。


小夜は私との使い魔契約を継続したまま、マナリスを飛び回っている。日本よりも居心地がいいらしく、たまに姿を見せては旅の話をする。


ベルズ王やネーベル王はあれからエレナス公に巫女様のお伺いをたてるのに必死らしい。ざまぁ。


エレナス公はオフェリアとのお茶会に顔を出しては、あの時のように笑いながら話してくれる。


ザイアスは日本側に住まいを移し、世界中を旅行したり異世界への勧誘をしたり、と自由気ままに生きているみたいで、たまに両親に会いに行ったり、私達に土産を渡しにくる。


ミズハはもうすぐ中等部にあがる。

あれからリリィと共に近場に探検したり、魔術師の仕事をしたりしているようだ。クロトが剣を扱えるため、仲良くデートしている模様。父さんが顔をしかめているが、幸せの証拠だ。


カズトは魔法を極めし魔王として、魔術師協会の幹部になり、毎日が書類と会議の連続らしい。おかげで危険な仕事は滅多に発生せず、給料も安定のセレブ生活は充実している。





私は立ち上がると、さらさらと流れる風に息を吸い込んだ。

「書き終わったか?」

そう話しかけてきたカズトに、私は大きくなったお腹をさすって言った。

「この子に聞かせるだけの、物語の分はね。」









------異世界移住した、とある一家の物語。

最後まで見ていただきありがとうございました!

この一家の話は、これにておしまいです。


次回作はいくつか候補がありますので、

近い内に、またお会いしましょう!


見ていただいた皆様、評価いただいた皆様、感想をいただいた皆様。

そして、作品に協力いただいた、夫や友人に。

本当にありがとうございました!!!

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