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ザイアスは、目の前にある書類に悩んでいた。

半月ほど前に、自ら招いた異世界人に関する種類だ。

カズト、と書かれた書類を再度見直している。

「こんな存在が、我々の敵にでもなったら、取り返しがつきませんぞ!」

ザイアスと同じ卓を囲む、老人---魔導師協会の幹部の一人は吠えるように話す。

「確かに、得体の知れない異世界人です。しかし、まだ我々の敵になる可能性はないでしょう。」

「しかし、今は大人しくしてるだけかもしれないだろう!」

若い魔導師が老人を宥めるようにいうが、頭に血が登ったのか怒りは収まらない。

「では、ご老体。お会いになってみればいかがですか?」

あまりにも醜態を晒し続ける幹部に、苛立ちを込めてザイアスは進言した。

「うっ、わ、わしが直接見なくとも解る!」

「得体の知れない異世界人を、直接見なくとも解るなら、そこまで騒がれなくてもよいではないですか?」

ザイアスは笑顔を崩さず、目だけで苛立ちを見せている。幹部の老人はその迫力にさすがに黙りこんだ。

ザイアス以外の魔導師協会幹部は皆、異世界人の魔力や素質が尋常じゃないことを恐れているのだ。

自分たちを脅かしかねない、その存在に。

「そうならないように、完全に制御できるようにするには、皆さんの協力が必要なんです。」

ザイアスは、周りを見渡して言った。

「大丈夫です、我々の方がいくらでも手が打てるんですから。」


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