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【揺花草子。】(日刊版:2016年)  作者: 篠木雪平
2015年3月
67/366

【揺花草子。】<その1501:さすがに気分が高揚します。>

 【揺花草子。】<その1501:さすがに気分が高揚します。>


 Bさん「そんなわけで1,500回を超えてきたぼくら【揺花草子。】ですけども。」

 Aさん「あぁ、うん、そうだね。」

 Bさん「一口に1,500って言うけど、これは存外すごいことだと思うよ。

     日本史で言えば本格的に戦国時代が始まる頃だからね。

     室町幕府の権威が失墜して全国各地で戦国大名たちが

     覇を競って都を目指し始めたころだから。」

 Aさん「いや・・・うん・・・なんで日本史で言うんですかね・・・。」

 Cさん「戦国時代には、各地の大名たちが文字通りの『国』として領地を支配していたわよね。」

 Aさん「まあ、そうですねぇ。

     それぞれの領国で法治体制が違ったり租税や軍制のシステムが違ったりしたんだもんね。」

 Bさん「そう言うのを大名領国制って言うんだけどね。」

 Aさん「ふむふむ。」

 Bさん「でね、その戦国時代の時期的な定義としては、

     だいたい応仁の乱のあと幕府の中央集権が失われたころから、

     織豊政権による天下統一の達成、あるいは江戸幕府の成立、

     ないしは大坂の陣ぐらいまでを指すことが多いようです。」

 Aさん「なるほどなるほど。

     期間としてはだいたい80年から120年くらいってことになるのかな。」

 Cさん「そうね。始まりと終わりをどこに置くかでだいぶブレて来るわね。」

 Bさん「そんな戦国時代ですけども、全国各地が隙間なく大名たちにより

     分割統治されていたわけでは決してない。

     中にはどの大名の勢力にも属していなかった地域と言うのもあるわけです。」

 Aさん「ほう?」

 Bさん「例えば加賀。」

 Aさん「今の石川だね。

     でも加賀と言えば前田氏じゃない?」

 Cさん「確かにそのイメージは強いけど、前田氏が加賀国を治めるようになったのは

     秀吉の時代からなんですって。」

 Aさん「へぇ・・・」

 Bさん「じゃあ戦国時代の加賀国は。」

 Aさん「えー・・・?」

 Cさん「『百姓の持ちたる国』って言葉聞いたことないかしら?」

 Aさん「あー・・・なんとなく。」

 Bさん「応仁の乱から少し後、加賀国では本願寺の門徒による武装蜂起が起こったの。

     当時の加賀国は富樫氏と言う守護大名が治めていたんだけど、

     この武装蜂起により富樫氏は加賀国の統治権を失ってしまった。

     いわゆる『加賀一向一揆』と言うやつです。」

 Aさん「あ、聞いたことある。」

 Cさん「富樫氏はこの一向一揆で滅亡したわけではなくて、親類が守護の座を継いだんだけど、

     さっきも言ったとおり『百姓の持ちたる国』と言われるように、

     加賀国は本願寺勢による支配体制に移行していって、

     富樫氏には既に守護としての力はほとんどなかったと言われているわ。」

 Aさん「うーむ。つまり名ばかり守護と言うわけですね。切ないなぁ。

     戦国乱世の悲喜こもごもって感じだね。」

 Bさん「まさにその通り。

     名目上の守護に成り下がり、実際には守護としての任を果たすことが出来なかった。

     つまりは・・・。」

 Aさん「つまりは?」


 Bさん「富樫仕事しろ。」

 Aさん「それは違うんじゃないかな!!???」


 どの富樫とは言っていない。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2016/03/07.html


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