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【揺花草子。】(日刊版:2016年)  作者: 篠木雪平
2015年2月
39/366

【揺花草子。】<その1473:アーティキュレーション。>

 【揺花草子。】<その1473:アーティキュレーション。>


 Bさん「最近の若者の間では鼻濁音が急速に失われているそうですよ。」

 Aさん「鼻濁音・・・。」

 Bさん「あれ阿部さん鼻濁音って知らないのかな? 声フェチなのに?」

 Aさん「声フェチと鼻濁音を知ってるかどうかってあんまり関係なくない!?

     それに別に声フェチってわけじゃないし!!」

 Bさん「じゃあ鼻濁音とは何か説明せよ。」

 Aさん「えっ・・・だから、あれでしょ?

     『ガ行』の発音で、鼻から抜ける感じで発音するやつだよね・・・。

     って言うか言葉で表現しづらいよ。」

 Bさん「そんな時はぼくらのオンライン百科事典・Wikipediaさんの出番だよ。

     『日本語で濁音の子音(有声破裂音)を発音するとき鼻に音を抜くものを言う。』

     とある。

     東日本では鼻濁音を使って話す人もそれなりにいると思うけど、

     西日本ではもともと鼻濁音が根付いてなかったようです。」

 Aさん「ふむふむ。」

 Bさん「でも昨今は、若い世代を中心に鼻濁音が聞かれなくなって来ていると。」

 Aさん「うーん、そうなのかな?

     あんまり意識して聞いたことないから判らないけど・・・。」

 Bさん「まあ阿部さんは若者に限らず普段から誰とも会話しないもんね。

     1日誰とも喋らずに過ごす日のほうが多いもんね。」

 Aさん「多いってなんだよ!! 別にそんなことないよ!!

     第一こうやってきみと話してるだろ!」

 Bさん「ぼくは別に阿部さんのお喋り友達じゃないんだよ。便利グッズ扱いやめて。」

 Aさん「そんなこと一言も言ってないよね!?」

 Bさん「とにかく鼻濁音ですよ。

     だいたい基本的なルールとしては『単語の途中に出てくるガ行』が

     鼻濁音になる、だよね。」

 Aさん「まあ、そうだねぇ。

     ちょうど今の『単語』の『ご』とか、『天気がいい』の『が』とかがそうだよね。」

 Bさん「だよね。

     例えば『袁世凱』の『が』は鼻濁音だけど、『遠征GUY』の『G』は普通の濁音だね。」

 Aさん「なぜに袁世凱。そして遠征GUYってなんだよ。そんな言葉初めて聞いたよ。

     それにしても、そう言われてみるときみは若者のくせに

     きちんと鼻濁音使いこなせてるね?」

 Bさん「そりゃもうそうですよ。」

 Aさん「おぉ、自信あり?」


 Bさん「養成所とか通ってるし。」

 Aさん「ホントともウソともつかないこと言わないでくれる?」


 ウソです。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2016/02/08.html


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