【揺花草子。】<その1769:未来を描く。>
【揺花草子。】<その1769:未来を描く。>
Bさん「勤労感謝の日だったじゃないですか。」
Aさん「だったじゃないですかってどう言うことだよ。
今日11月30日なんだけど。
勤労感謝の日は1週間も前の話だろ。」
Cさん「まあそんなにカリカリしないでよ。
収録は勤労感謝の日にやってるんだからいいじゃない。」
Aさん「いいじゃないってどう言うことですか。
そう言うこと言わないで下さいっての。」
Bさん「ま、ともかく勤労感謝の日ですよ。
ふだんおシゴトに勤しむ皆さんに感謝して労りましょうって言う日だよね。」
Aさん「うん、そうだねぇ。」
Cさん「そう言う意味では勤労とはほど遠い阿部さんに関しては
労ってあげる必要はないと言うわけだけれども。」
Aさん「何がないと言うわけだけれどもですか。
何度も言いますがぼくは別に働いてないわけじゃないですからね。
勤労に勤しんでいますからね。」
Bさん「勤労に勤しむと言う尽力を尽くすみたいな言い方ね。」
Cさん「とは言えまあ、私に言わせれば本当に感謝すべきは
勤労感謝の日と言う労働者のための祝日であるはずの日にもかかわらず
おシゴトをされているサービス業とかの皆さんに対してだと思うんだけれどもね。」
Aさん「おっ・・・あぁ・・・それは確かにそうですねぇ・・・。」
Bさん「勤労感謝の日に働くと言うことに対して
ある程度忸怩たる思いも禁じ得ないんじゃないかと思うんだよね。」
Aさん「うーん・・・どうだろう。
それはそれぞれの考え方だと思うからなんとも言えないかなって気はするけど。
それを逆に誇りに感じる人だっていると思うし。」
Bさん「でもさ、少し前に AI の話をしたけどさ。
近い・・・近いかどうかは分からないけど、将来的に、 AI がものっすごく進化して、
人々が労働から解放される時が来ると言う説もあるじゃないですか。」
Aさん「あぁ・・・あるねぇ。」
Cさん「その界隈では『シンギュラリティ』って言う用語で呼ばれてるわね。」
Aさん「そうですね。」
Bさん「そうなるとつまり、この『勤労感謝の日』と言う祝日は
その意味を失ってしまうと言うことになるね。
労働者がいなくなってしまうわけだから。」
Aさん「いや・・・うーん・・・そうなのかな?
でもまあ確かに・・・そう言う時代が来たら、そうかも知れないねえ。」
Bさん「この世界に労働が存在しているこの時代だからこそ、
勤労感謝の日はその存在価値を持つ。
労働が消滅した時代になってしまえば、この日はただの11月23日になってしまう。
シンギュラリティは人々から労働の価値とともに、
勤労感謝の日をも奪ってしまうかも知れないんだ。
そう考えれば。」
Aさん「はぁ。」
Bさん「今こうして勤労感謝の日が存在する事実に
感謝する祝日の設置を
検討してもいいんじゃないのかな。」
Aさん「ややこしいわ!!!」
勤労感謝の日感謝の日。
----------
「Meister's Brief」から自動転送
http://www.studiohs.com/28if/brief/2016/11/30.html




