【揺花草子。】<その1754:スケール。>
【揺花草子。】<その1754:スケール。>
Bさん「良くモノのサイズ感を表す目的で、
タバコの箱と並べて写真を撮ったりするじゃない?」
Aさん「ああ、うん、あるねそう言うの。」
Bさん「でもさ、正味な話、今の時代にタバコの箱って。って感じじゃない?」
Aさん「あぁー・・・まあ、そう言われると確かに。」
Cさん「喫煙人口が2割を下回ってる昨今、逆に言えば8割の人にとっては
タバコの箱のサイズで較べられてもイメージが湧かないと言うことになるわよね。」
Aさん「うーん、まあでもその8割の内のいくらかは喫煙歴があったりするでしょうから、
全く想像がつかないと言う人はそれほど多くないと思うけど・・・。」
Bさん「でも例えばぼくはぶっちゃけあんまり想像つかないよ。」
Aさん「そうなの?」
Bさん「ぼくは未成年だから当然として、ママンもタバコは吸わないし、
このスタジオにも喫煙者はいないじゃん。
阿部さんも中の人も吸わない人だもんね。
日常的に周りにタバコが存在しないしこれまでもずっとそうだったから。」
Aさん「うーん、なるほど・・・。まあそれはとても幸せなことだと思うけどね。」
Bさん「だからもし仮にぼくが
タバコの箱を持って佇んでる男のイラストを描けとかお題を出されたら
きっと初代ゲームボーイぐらいの大きさの物体を持たせる可能性がある。」
Aさん「さすがにそこまで行くと観察力のなさが心配になるレベルだよ!!」
Bさん「ま、ともかく、モノの大きさを比較するのに
タバコはもはや不適切だと言いたいの。」
Aさん「うーん。」
Cさん「そこで、私たちが今の時代に沿った新しいスタンダードを提唱しようと
思い立ったわけよ。」
Aさん「思い立っちゃったんですね・・・。」
Bさん「その点に関する阿部さんの意見を聞かせてよ。」
Aさん「そうだな・・・。
つまり多くの人々が共有する大きさの共通認識があるものがいいわけだよね?
じゃあ iPhone とかで良いんじゃないの?
Android 派のぼくだって iPhone ぐらいの大きさって言われれば
どんなものか想像がつくよ。」
Cさん「でも iPhone だって無印と『Plus』では大きさはだいぶ違うけど
少し離れて見ると見た目はほとんど一緒よ。
こと写真と言う点では、絶対的な判断材料にはならないわよ。」
Aさん「うわうもう面倒くさいですねえ。
じゃあもう CD とかで良いんじゃないですか。」
Cさん「CD と言う媒体が消えつつある今タバコの箱から置き換えるには
ちょっと先行き不透明感を否めないわね。」
Bさん「それに CD だって 8cm CD か 12cm CD かで大きく違うしね。」
Aさん「今の時代に 8cm CD とか!!」
Bさん「でもさすがにスマホとかのガジェットの類はこう言う計測目的には向かないよ。
確かに大きさのイメージが湧く人も多いかも知れないけど、
世代的偏りがありそうだもん。」
Aさん「うーん・・・まあそれは確かにそうなんだけど・・・。」
Bさん「そう言う点では、もう規格としてビシッと大きさが定まってるものが
良いと思うの。
それこそ A4 の大きさの紙とか。」
Cさん「もちろんただの白い紙では写真に収めた時にサイズ感が分からなくなるから
ダメなんだけど。」
Aさん「でもそう言う風に規格化されたものが良いってことですね。
それだったら CD とかでも悪くない気はするんだけどな・・・。」
Bさん「今の若者は CD なんか買わないから。
もうもっぱら違法ダウンロードだから。
音楽に金を払わない不届きな連中ばかりだから。」
Aさん「そう言う決めつけはどうかと思うよ!?」
Bさん「そんなわけで、ぼくが提唱する、
多くの世代に共有されているサイズ感を持つ物品。」
Aさん「ほう。」
Bさん「ズバリ、ファミコンのカセットとかどうかな?」
Aさん「それこそ今の若者に共通認識ないだろ!!」
ただし上側には相当広いはず。
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