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【揺花草子。】(日刊版:2016年)  作者: 篠木雪平
2016年11月
318/366

【揺花草子。】<その1752:疑い。>

 【揺花草子。】<その1752:疑い。>


 Bさん「・・・って、違うよう!」

 Aさん「何がだよ・・・。」

 Bさん「そんな阿部さんの隣に座ってる人の話をしたかったんじゃないの!」

 Aさん「隣に座ってるの!!? 誰が!!?」

 Bさん「あ、ち、違う、隣に座ってるように見えるかも知れないけど

     たぶん気のせい、大丈夫、って話じゃなくて!」

 Aさん「たぶん大丈夫なやつじゃないよそれ!?」

 Bさん「ともかく、話題にしたかったのはこのブース内での席次なわけですよ。」

 Aさん「は・はぁ・・・。

     それはあれかな? 昨日きみが言ってた、

     ぼくの正面にきみが座ってて、その隣にカトリーヌさんが座ってるって言う

     配置になってるってこと?」

 Bさん「そうそう。

     (ホントは空席は2つのはずだったんだけどね・・・)」

 Cさん「その『ホントは空席は2つのはずだったんだけどね』って感じの

     ふくれっ面がすごく可愛いわよ。」

 Bさん「ううううるさいっ!!//// 心を読まないで!!////」

 Cさん「なのに今や4席全てが・・・おっと、3席までもが埋まる状況ね。」

 Aさん「やっぱり埋まってるんですか!? このブース内にはもう空席はないんですか!?」

 Bさん「とにかく!

     ぼくは今日おハナシをしたいおハナシを進めるためには、

     今の配置ではよろしくないんです。」

 Aさん「は・はぁ。」

 Bさん「なのでちょっと今日は席替えをします。

     具体的に言うと阿部さんの隣の席にぼくが行きます。

     すみません、代わってもらいますね。」

 Aさん「いま誰に許可を求めたの!?」

 Bさん「・・・っと。はい。

     阿部さんの隣に座りました。」

 Aさん「お・おう・・・。

     って言うか回ってる最中(収録中)にも関わらず

     そう言うとこ全然中断せずに続けるんだね・・・。」

 Cさん「【揺花草子。】の売りはライブ感だからね。」

 Aさん「どこにライブ感があると言うのか。」

 Bさん「まあとにかくこれで準備完了。

     今日はぼく、この配置でひとつやりたいことがある。」

 Aさん「やりたいこと。」

 Bさん「ズバリ歌を詠みたい。」

 Aさん「歌を。」

 Bさん「ほら芸術の秋ですからね。

     前にも話題に出したじゃない、『秋深き 隣は何を する人ぞ』。」

 Aさん「あぁ・・・。一般的に知られる『秋深し』じゃなくてって話?」

 Bさん「そうそう。

     あの句になぞらえた一句を、ぼくは今日詠みたいと思ってるよ。

     逆に言えば、この句を詠むためには、どうしてもこの配置が必要なんだ。

     ぼくの隣に、阿部さんがいてくれなきゃいけないんだ。」

 Aさん「お・おぉ・・・//// そうなんだ?

     どんな句?

     ぜひ聞かせてよ。」


 Bさん「『罪深き 隣は何を した人ぞ』。」

 Aさん「何を言ってくれてるのかなきみは!!???」


 推定無罪。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2016/11/13.html


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