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【揺花草子。】(日刊版:2016年)  作者: 篠木雪平
2016年11月
306/366

【揺花草子。】<その1740:提言。>

 【揺花草子。】<その1740:提言。>


 Bさん「阿部さんは交通系ICカード使ってる系マンだよね?」

 Aさん「使ってる系マンってなんだよ。

     でもまあ、そうだねぇ。使ってるねぇ。」

 Bさん「さらに言うと市交通局発行のICカード使ってる系だよね。」

 Aさん「まあ、そうですね。」

 Cさん「でもJR発行のICカードも持ってる系でしょ?」

 Aさん「なんですかその系推しなんか腹立ちますね。

     まあ確かに持ってますけど。」

 Bさん「あのさ、交通局のICカードが発行されたのって2年くらい前だよね。」

 Aさん「そうだったね。地下鉄東西線開業のちょうどまる1年前だったね。」

 Bさん「それで、その東西線開業と同時に、

     市バスでも使えるようになったじゃない。」

 Aさん「うん、そうだね。

     それももう間もなく1年になるんだね。」

 Cさん「それまでもプリペイドカードはあったけど、

     いわゆる磁気式だったのよね。」

 Aさん「そうですね。

     磁気カードはもう販売終了してるんだよね。」

 Bさん「そうなの。

     でもさ、ぼくらはほら普段からバスを使ってるからよく見る光景なんだけど、

     おじいちゃんおばあちゃんは精算の時に未だに磁気カードを使ってるのを

     ちらほら見かけるんだよね。」

 Aさん「えっそうなの?」

 Cさん「私たちの住む街では利用条件を満たしてるお年寄りに

     『敬老乗車証』が配布されるって制度があるじゃない?

     この敬老乗車証が磁気式なのよね。」

 Aさん「おぉ・・・。」

 Bさん「でもこの磁気カード式の敬老乗車券も廃止されることになってる。

     今後はICカード方式に切り替えてくことになってるんだけど、

     そのためには利用者側で区役所とか総合支所に出向いて

     手続きしなきゃいけないみたいなんだよね。

     市交通局では有効期限が迫ってる旨を

     バスの車内にポスターを掲示したり、精算時の電光掲示板に注意を表示したり

     車内アナウンスでガイダンスを流したりしてるんだけど、

     ちょっと見た感じちっとも効果が上がってる気がしません。」

 Aさん「おぉ・・・。」

 Cさん「当然有効期限が切れたらおじいさんおばあさんたちも

     ひどく混乱すると思うのよね。

     昨日までちゃんと使えたのに、今日になったらいきなり使えなくなる。

     そう言う情報をきちんと仕入れて対処可能な人が多ければいいけど、

     実際問題お年寄りの方々は若い世代と較べて

     情報入力のチャンネルが限られてるって傾向があるじゃない。

     だから、正味な話『そんなの知らなかった』って人も

     いっぱいいると思うわ。」

 Aさん「うーん・・・。」

 Bさん「そう言う意味では、市交通局は本腰を入れて

     周知徹底に当たるべきだと思うんだよね。

     例えば実際に磁気カードで精算した人に対して、

     『磁気カードはもう使えなくなります』

     『ICカードに切り替えが必要です』

     『切り替え方法は・・・』

     って都度都度、まめに案内する必要があると思うの。

     バスの精算の時にひとりひとりに口頭で伝えるのは無理があるだろうから、

     要旨だけ簡単にまとめたチラシを手渡してあげるとかね。

     そんぐらいのことは簡単にできると思うんだよ。」

 Aさん「うーん、まあ確かにそれはそうかも。」


 Bさん「ってことを、

     10月31日の磁気カード運用終了後に

     言い出すぼくらね。」

 Aさん「もっと早く思いついてあげるべきだった!!!」


 11月以降はしばらく相応の混乱がありそうな予感がします。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2016/11/01.html


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