【揺花草子。】<その1737:涙の数だけ。>
【揺花草子。】<その1737:涙の数だけ。>
Aさん「涙の出ないタマネギが発売開始されるそうですよ。」
Bさん「え、そうなの?」
Cさん「なんでも品種改良で涙の出る成分をグッと抑えた的なアレなんですって。」
Aさん「へえ・・・。」
Bさん「阿部さんなんかは普段料理しないからタマネギの涙誘因効果の
ポテンシャルなんてろくに知らないでしょ。」
Aさん「なんだよ、随分な言いようじゃないか。
ぼくだってたまには料理のひとつもするよ?」
Bさん「茹でもやしのごま油和えみたいな?」
Aさん「そんな貧乏学生の鉄板レシピみたいな!!」
Cさん「シャロちゃんの得意料理よ。」
Aさん「涙が出て来ますよ!!」
Bさん「まあともあれ、切っても涙が出ない系タマネギ。」
Aさん「出ない系って言う言い方。」
Bさん「でもぶっちゃけ切る前に冷蔵庫で冷やしとくとか少しレンジでチンするだけで
涙出る成分低減できるって言うテクニックがあるのになって気はするよ。」
Aさん「台無しだな。」
Bさん「そうとは言え、そう言うテクニックを知らない層が
涙が出るのを嫌忌してタマネギを使わないと言う機会損失を防ごうと言う
努力は充分な評価に値すると思うのです。」
Aさん「はぁ・・・。
なんか偉そうだなきみ。」
Bさん「そう言う研究者の血の涙が滲むような努力には
感涙を禁じ得ないよね。」
Aさん「結局涙出てるじゃないか。」
技術革新の波。
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