【揺花草子。】<その1726:防犯対策と言う側面も。>
【揺花草子。】<その1726:防犯対策と言う側面も。>
Bさん「○○株式会社の□□と申します。
××さんでしょうか?」
Aさん「はい? なに言ってるの?」
Bさん「・・・って言う間違い電話が掛かって来たんだよ。」
Aさん「あぁ・・・そうなんだ?」
Bさん「普段ぼくほとんど通話ってしないからさ。
たまに電話が掛かって来るとだいたい疑ってかかるんだけど。」
Aさん「あぁー・・・。」
Cさん「その言外に『きみ友達少ないもんね・・・』って言いたそうな顔ね。」
Aさん「ちょっ!! やめて下さいよなに言ってるんですか!!
そんなこと思ってませんよ!!」
Bさん「なにしろぼくは阿部さんの電話番号すら電話帳に入れてないからね。
阿部さんから電話掛かって来ても基本出ないから。」
Aさん「そこは出てくれよ!!」
Bさん「まあでも、その番号からはここ数日何回か掛かって来てたんだよ。
明らかに知らない番号だったから最初は無視してたんだけど、
良くある・・・まあ最近はほとんどないかも知れないけど
怪しいセールス的なアレだったら1回繋がらなかったらもう諦めるだろうから、
こう何回も掛かって来る事ってやっぱりないと思うの。」
Aさん「まあ、そうだろうねぇ。」
Bさん「と言うことは電話を掛けて来てる人が何らかのきっかけで
誤ってぼくの番号を記録してしまったってことになりそうだよね。」
Aさん「そうだねぇ。」
Bさん「だから、こんな毎日のように電話が鳴るのは鬱陶しいから、
やむなく電話を受けて、お前は間違っている。存在そのものが間違いだ。と
糾弾してやろうかと思った。」
Aさん「たかが間違い電話でそこまで糾弾するの!!?」
Cさん「もちろん超絶内弁慶のブリジットにはそんなこと言えやしないってこと
阿部さんも解ってると思うけど。」
Aさん「いや、まぁ、それはそうですけど・・・」
Bさん「なにその口だけマンみたいな言われ方!! 酷いよ!!」
Aさん「(口だけマンってなんだよ。って言うかマンじゃないだろう)」
Bさん「まあとにかく、何度目かの同じ番号からの電話、
しぶしぶ受話することにしたわけです。
そしたら冒頭のようなことを言われたわけです。」
Aさん「はぁ・・・なるほど。」
Bさん「当然ぼくは自分の立場を毅然とした態度で表明するわけだ。
『いえ違います。』
ビシーッと言い切ると、相手が酷く狼狽した様子で
『そ・それは大変失礼致しました。』
と謝意を表わし、電話を切る。
それからはまあ当たり前だけれどもその電話が掛かって来ることは
ありませんでした。」
Aさん「ふむ。じゃあひと段落ってわけだ。」
Bさん「そうとも言い切れない。」
Aさん「え、そうなの? まだなんか引きずってるの?」
Bさん「ぼくが電話の相手に『いえ違います。』と答えたと言うことは、
少なくともこの番号の持ち主が
少し舌足らずだけれども芯のある澄んだ高い声を持つ
金髪碧眼の見目麗しい美少女であると言うことが
相手にはバレちゃったと言うことじゃん。」
Aさん「いや澄んだ声云々はともかく
金髪碧眼の見目麗しい美少女かどうかはバレないだろ。」
Bさん「それでもまあ、少なくとも女の子の番号だと言うことは知られてしまうわけだ。」
Aさん「うーん。まあそれはそうだけど。」
Cさん「阿部さんみたいな人はこう言うところから隙をついて行くわけでしょ?」
Aさん「ちょっと!!? 人をなんだと思ってるんです!!?」
Bさん「でも正直なところぼくとしては、見ず知らずの赤の他人に
この番号は女の子のものだって知られること自体がちょっと嫌なわけですよ。」
Aさん「むむむ。」
Bさん「だからいっそ、自分の声ではない音声で返答すればいいのかなと思った。」
Aさん「え、なに例えば録音しといた別の人の声を使うとか?」
Bさん「それは根本じゃないなぁ。
例えばじゃあ阿部さんに協力を依頼して阿部さんの声で対応したとしても、
相手は『この番号は二次元キモオタクソニートのものだ』と
認識しちゃうわけでしょ。」
Aさん「だから二次元キモオタクソニートである事は声だけじゃわからないですよね!?
二次元キモオタクソニートでもないけどね!?」
Bさん「そこでぼくは考えた。」
Aさん「考えた?」
Bさん「ぼくらのできるお姉さん・Siri さんに
知らない番号からの電話の一次対応を
お願いすればいいんじゃないかな。」
Aさん「Siri さん仕事多いな!!!」
自動応答システム的な。
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