【揺花草子。】<その1687:耐えかねる。>
【揺花草子。】<その1687:耐えかねる。>
Bさん「夜爪を切ると親の死に目に会えないって言うじゃないですか。」
Aさん「あぁ・・・今日も迷信シリーズなの?」
Cさん「阿部さんはもっぱら夜に爪を切る親不孝者なのよね。」
Aさん「ちょっと!! なんてこと言ってくれてるんです!?
すごい謂れなき中傷食らってますけど!!」
Bさん「じゃあ朝とかお昼に爪を切るの?」
Aさん「いや・・・まあそれは・・・。
朝とかってそんな時間取れないし・・・。」
Cさん「阿部さんの場合は寝て起きたら夜だものね。仕方ないわよね。」
Aさん「どんな乱れた生活ですか!!
だから昼間はここに収録に来てるでしょ!!」
Bさん「とにかく、夜に爪を切ると親の死に目に会えないと言うこの事象。
これはどう言うことなんだろうね?」
Aさん「よく言われるのはあれだよね。
夜暗い中で爪を切ると手元がおぼつかなくて危険だとか、
切った爪がどこに飛んでったか判らなくなるから危ないとか・・・」
Bさん「それは『夜爪を切っちゃいけない理由』でしょ。
それは分かるの。
そうじゃなくて、
なんで『夜爪を切ること』によって『親の死に目に会えない』なのかと言うこと。」
Aさん「ん・・・? なにどう言うこと?」
Cさん「だから、夜爪を切ることを禁止したいなら、
別に親の死に目に会えないと言うペナルティに固定しなくても
いいはずじゃないってことよ。
例えば『夜爪を切ると深夜アニメを録画したHDDがぶっ壊れる』
とかでも良いはずじゃない。」
Aさん「イヤッ!!! それすごい困りますけど!!
絶対夜爪切らないようにしますけど!!
・・・でもまあ、確かに、そう言われればそうですね・・・。」
Bさん「そこで膏薬貼りの達人・ぼくの出番だよ。」
Aさん「膏薬って言っちゃうんだね。」
Bさん「あのね、まず前提として、
その人は親御さんと離れて暮らしているってことにするよ。」
Aさん「はぁ。」
Bさん「で、不意に思い立って、爪を切ろうとした彼。
まさにその時、親御さんの危篤の報が入る。」
Aさん「んんっ・・・!!」
Bさん「急ぎ立ち上がり身支度を整え家を飛び出す彼。
愛する家族のもとへ走る!」
Aさん「むむむ・・・! 緊迫して来た!」
Bさん「しかし突然足の痛みを訴えてうずくまる彼!
これ以上走れない・・・!
こうしている間にも親御さんは峠を迎えてしまうかと言うのに・・・!」
Aさん「えっ・・・!!」
Bさん「そして彼は激しく後悔するわけだよ。」
Aさん「後悔・・・。」
Bさん「『深爪しすぎた・・・!』」
Aさん「それ夜に爪切るとか関係なくない!?」
今ひとつくっつきの悪い膏薬でした。
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