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【揺花草子。】(日刊版:2016年)  作者: 篠木雪平
2016年9月
248/366

【揺花草子。】<その1682:空白の4世紀。>

 【揺花草子。】<その1682:空白の4世紀。>


 Bさん「今日は日本史の話をするよ。」

 Aさん「日本史の話?

     そう言えば去年は『今日は櫛の日だからクシナダヒメが』云々て話をしたね。」

 Cさん「ブリジットの『ヘアアクセプレゼントして光線』を華麗にいなしたやつね。」

 Aさん「ちょっ!!!//// なに言ってくれてるんですか!!////」

 Bさん「ま・まぁ、今日はそう言う記紀がらみの話ではなくね。」

 Aさん「は・はぁ・・・。」

 Bさん「あのね、日本史の上で時代区分として最初に出てくるのは何かな?」

 Aさん「時代区分?

     うーんと・・・歴史の教科書の最初に出てくるのは

     縄文時代かな・・・?」

 Bさん「うーん、惜しい。

     厳密に言うとそれよりも前に、旧石器時代、あるいは先土器時代と

     呼ばれる時代があります。」

 Aさん「あぁ、そうかそうか。縄文時代には土器が使われ始めたんだもんね。」

 Cさん「他に貝塚や竪穴式住居なんて特徴もあるけれどもね。」

 Bさん「では縄文時代の次に来るのは?」

 Aさん「それは分かります。弥生時代だよね。」

 Bさん「そうです正解。

     『弥生怒ってなんかないです』で知られる弥生時代です。」

 Aさん「それは違う弥生だよね!!?」

 Cさん「バレンタインの時の限定グラの笑顔が可愛かったわよね。」

 Aさん「全く異論はないですけど今の話には全然関係ない!!」

 Bさん「弥生時代にはゴテゴテした装飾を施したバロック調の縄文式土器から脱却して、

     現代アートのようなミニマリズムを追求した弥生式土器にシフトしたよね。」

 Aさん「なんで歴史の事象を歴史用語で例えるの!?

     むちゃくちゃややこしいんだけど!!

     バロックとか現代アートとか時代先取りしすぎだろ!!」

 Bさん「それでは弥生時代の次は何時代でしょう?」

 Aさん「えーっと・・・うーん・・・飛鳥時代?」

 Bさん「残念! 違います。」

 Aさん「えっ・・・違った? うーん・・・。」

 Cさん「しょうがないわね。

     これから阿部さんを殴りに行こうかしら。」

 Aさん「それ違うアスカ!!!!」

 Bさん「正解は『古墳時代』です。

     西暦で言うと3世紀から7世紀ぐらいまでと言われているよ。」

 Aさん「あぁー・・・そう言われれば。

     あれだよね、前方後円墳とかが盛んに作られた時代だよね。」

 Bさん「そうそう。ダニエルとかね。」

 Aさん「ダニエルは四隅突出型墳丘墓だろ。」

 Cさん「そもそも四隅突出型墳丘墓は弥生時代だしね。」

 Bさん「でもさ、ちょっとぼくはこの古墳時代と言う呼び方に

     疑義を呈したいよ。」

 Aさん「おっ・・・えっ・・・なにそれ・・・?」

 Bさん「だってさ、考えてもみてよ。

     古墳って言うのはつまりはお墓じゃん。

     人々が死んだ後の話じゃん。」

 Aさん「ま、まぁ、それはそうですね。」

 Bさん「『旧石器時代』とか『先土器時代』なんてのは良くできた呼び名だよ。

     人々の生活の基盤である食器などの道具が何でできているかに着目しているからね。

     人々の息吹が感じられるネーミングだ。」

 Aさん「うーん・・・。」

 Bさん「それに対して『古墳時代』と言うのは一体どうだ。

     その時代を生き抜いた人々のその生き様にこそフォーカスすべきなのに、

     なんでよりによって死んだ後のことを殊更に取り上げなきゃいけないのかと。

     あまりにも人々の一部だけに着目しすぎな見方だよ。」

 Aさん「えぇ・・・?」

 Bさん「そう言う意味で、このジャンル分けはちょっとよろしくないと思うんです。」

 Aさん「ジャンルって言うなよ。」


 Bさん「言ってみれば現代を

     『シャワートイレ時代』って言うようなものだからね。」

 Aさん「なぜトイレで表現するのかな?」


 1つ前は汲取式時代。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2016/09/04.html


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