【揺花草子。】<その1675:スマイルスマイル。>
【揺花草子。】<その1675:スマイルスマイル。>
Bさん「台風酷かったですね。」
Aさん「台風酷かったですね・・・。」
Bさん「阿部さんはあの日ちゃんと帰れた?」
Aさん「地下鉄は問題なく動いてたからね。
ぼくが家に帰る頃はちょうど雨が弱まってたタイミングだったから、
運も良かったよ。
ブリジットは平気だった?」
Bさん「ぼくは本格的に雨風が強くなる前に家に着けたからね。
酷い目見ないで済んだ。
でもママンは・・・」
Aさん「えっ、大変だったんですか?」
Cさん「そうなの。
夕方雨が降って、そのあと少し弱まって、そのあと20時ぐらいから急激に
雨風強くなったじゃない。
そのいちばん強いタイミングと帰宅のタイミングがかち合っちゃってね。」
Aさん「あらー・・・」
Cさん「カサの骨は折れて使い物にならなくなっちゃうし、
ブラウスはびしょびしょになっちゃうしで散々だったわよ。」
Aさん「うわー・・・それはそれは・・・。」
Bさん「ぐっしょり濡れたママンの姿想像してる?」
Aさん「しししししてませんよ!!???
なに言ってくれてんのきみやめてよそう言うの!!!」
Cさん「とにかく帰りが大変だったのよ。
どうかすれば飛べるんじゃないかとさえ思えるレベルだったわ。」
Aさん「いやそれはどうですかね・・・。」
Cさん「その帰り日にね、ちょっと珍しいものを見ちゃって。」
Aさん「珍しいもの?」
Cさん「あんな雨も風も強い中で、小鳥が風に逆らって必死で飛ぼうとしてるの。
でも風が強くて全然前に進めなくて、その場で羽根をバタバタしてて
まるでホバリングみたいな。」
Aさん「ほほう・・・それはなかなか珍しいかもですね。」
Cさん「『ダーウィンが来た!』とかで良く見るやつだ!
って思ったわ。」
Aさん「確かにそう言う演出多いですけど!!」
厳しい気候に耐えて強く羽ばたき巣立っていく的なストーリー。
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