【揺花草子。】<その1650:箱を開く。>
【揺花草子。】<その1650:箱を開く。>
Bさん「アメリカ人ってピザとかスナック菓子ばっか食べてるじゃん。」
Aさん「なにその唐突なイメージトーク!!???」
Cさん「全くよね。
今時アメリカ批判なんて小学生だってやらないわよね。」
Aさん「伊坂先生みたいな物言いですね・・・」
Bさん「でもまあ、そう言う、『あの国の人なら主食はこれ』みたいなイメージは
どうしてもあるでしょ?
イタリア人なら朝から晩までパスタとか、
ドイツ人ならソーセージとビールばっかりだとか、
スウェーデン人ならシュールストレミングを心の故郷にしてるとか・・・」
Aさん「いやイタリア人ドイツ人はともかく
スウェーデン人のシュールストレミングは別にそんなでもないと思うよ?」
Bさん「え? そうかな?
だって伊豆諸島の人はくさやばっかり食べてるとか
水戸市民は納豆がなきゃ死んじゃうぐらいの感覚と同じレベルじゃない?」
Aさん「違くね!!? 確かにどれもニオイのキツい食べ物だけど!!!」
Bさん「まあ要するに、その土地に住んでる人はその土地の名産品を
いいだけ食べまくってるみたいに思われる節があると言うことですよ。」
Aさん「まあ・・・それは分からないでもないけど。」
Cさん「私達の街でも他所から来た人達には牛タンとかかまぼことかお刺身とか
いつも美味しいの食べてるんでしょとか言われるものね。」
Aさん「確かにそう言うのはあるかもですね・・・。
かまぼこや刺身はともかく牛タンなんてぼくらだって
そう滅多に食べるものじゃないですけどね・・・。」
Bさん「まあ要するにぼくが言いたいのは、
その土地に住んでる人はその土地の名産品ばっかり食べてると思われがちだけど
実際はそうでもないですよって話ですよ。」
Aさん「いや、まあ・・・。
第一ピザって別にアメリカの名産品ってわけじゃないしね・・・」
Bさん「なんと言うかそこらへんは結局視野の狭さと言うか想像力の欠如と言うか、
そう言うところに起因しているのだと思います。
人はみんな違うのにね。
みんな違ってみんな良いのにね。」
Aさん「いや・・・なんかそう言うのとは少し違うんじゃない・・・?」
Bさん「そう言うふうにある集団を画一的に見るやり方がダメだとぼくは言いたいんだよ。
その集団の中では思考も指向も志向も嗜好も画一化されているみたいに考えて
事に当たる場面が少なからず人にはあるでしょうと。」
Aさん「その言葉遊びの是非はともかく、まあ、それはね、確かに・・・」
Bさん「これだから重力に魂を縛られた人間は。」
Aさん「そうやってアースノイドを画一的に見て
断じる指向には問題はないの?」
シャアの再来と呼ばれるにはほど遠い。
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