【揺花草子。】<その1629:いかにもなファンタジー。>
【揺花草子。】<その1629:いかにもなファンタジー。>
Bさん「事故物件ってあるじゃないですか。」
Aさん「えっ・・・うん・・・まあ・・・ありますね・・・。」
Cさん「なによう随分歯切れが悪いじゃないの。
心当たりでもあるの?」
Aさん「いっいやそれは!! 別に!!」
Bさん「まあともかく、一般的に事故物件と言えば
マンションやアパートみたいな賃貸住宅で
以前の居住者あるいはその関係者が事件や事故で亡くなったと言う
曰くつきの部屋のことを指すじゃないですか。」
Aさん「う・うん、そうですね。」
Bさん「難しい言い方をすると心理的瑕疵と言うらしいんだけど、
新たにその部屋を借りようとする人に対して、貸主はその部屋で
かつて人が亡くなってるなどの事象がある場合は
それを告知する義務があると考えられています。」
Aさん「ああ、うん、そう言うね。」
Cさん「でもいつまで遡って告知しなきゃいけないとかは
特に法的な定めがあるわけじゃなくて、
よく聞くのは『1つ前の居住者が亡くなった場合は告知』なんてルールね。
逆に言えば2つ前に住んでた人が亡くなった事実は告知しなくて良い、と。」
Aさん「ああ、はい。」
Bさん「だから事故物件が発生したら
名義だけでも誰か不動産屋さんの関係者が住んでることにして、
すぐに空き家に戻すことで『ひとつ前の人が亡くなった』と言う事実を
覆い隠そうとすると言う不正行為もあると聞くよ。
言うなれば事故物件ロンダリング。」
Aさん「うーん・・・。
そう言うことをやっていると言うまことしやかな噂は聞くけどね・・・。」
Bさん「なので、それと知らずにアパートを借りたら
半透明の方とたまさかの同棲生活って言う事態も有り得るわけでね。」
Aさん「いやー・・・
ちょっとそれは厳しすぎるなぁ・・・!!!」
Bさん「そう? ちょっと無理って感じ?」
Aさん「無理だろう・・・!」
Bさん「でもめっちゃ可愛いJKの幽霊なら
まあアリかもって思うでしょ?」
Aさん「イヤッ!! それは!!!」
見境ない。
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