【揺花草子。】<その1597:即ち愛。>
【揺花草子。】<その1597:即ち愛。>
Bさん「『飛ぶ鳥を落とす勢い』って言う言い方するじゃない。」
Aさん「ああ、しますねえ。
ものすごい権勢がある様を言うよね。」
Cさん「『この【揺花草子。】って言うコンテンツは今すごい大人気だね!
まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだね!』なんて言うわよね。」
Aさん「いや・・・用例としては合ってますけど
そう言う意見を聞いたことはないですね・・・。」
Bさん「でもさ、ぼく思ったんだけどね。」
Aさん「なに?」
Bさん「どんなに勢いがすごくたって、飛ぶ鳥を落とすって無理じゃない?」
Aさん「えっ・・・いや・・・。」
Bさん「と言うかそもそも、すごい勢いのことを飛ぶ鳥を落とすって表現すること自体が
ちょっと意味が分かんないって言うかさ。
鳥を落とすってどう言うことだよ、って。」
Aさん「うーん・・・そう言われるとちょっとよく分からないな・・・。」
Bさん「そこで例によって辻褄を合わせて行こうと思うよ。」
Aさん「辻褄を合わせて行く。」
Cさん「膏薬貼りの達人の面目躍如ね。」
Aさん「そんな達人いやすぎですよ。」
Bさん「そもそも、自在に空を飛ぶ鳥が落ちると言うのはどう言うシチュエーションかね?」
Aさん「えっ・・・まあ・・・死んじゃったりとか気絶しちゃったりとか・・・」
Bさん「なるほど。つまり空を飛んでる最中に急激な気圧の変化で意識を失ったり
三大成人病のひとつとして猛威を振るう脳卒中に掛かったりとか
そう言うシチュエーションかな?」
Aさん「なんで鳥が成人病に掛かるんだよ。
あと成人病って言わないからね今。」
Cさん「でもある人の勢いがすごくて鳥が死ぬと言うのはいかにも無理筋じゃない。
そんなのある意味風が吹いたら桶屋が儲かるレベルの話だわ。」
Aさん「うーん・・・。
あ、風。なるほど。
そうかそうか、風がすごくて飛べないとか。」
Bさん「ほほう? その心は?」
Aさん「運が向いていることを『いい風が吹いてる』みたいな言い方するじゃん。
その人を中心に風が吹いてて、それで飛ぶ鳥が落ちると。」
Bさん「なるほどなるほど。それは良い解釈かも知れない。
『いい風ね。撃ち方はじめ!』とか言うもんね。」
Aさん「うん・・・言うね・・・。陽炎型駆逐艦9番艦の子がね・・・。」
Bさん「でももう一歩踏み込みが欲しいかな。
暴風の中でも必死にもがいて飛ぶ鳥だっているもん。
風の強い日を選んで歩いて来たりするもん。」
Aさん「何ー・バニーだよ。飛ぶって言ってるだろ。
でも、うーん・・・。あとはなんだろう・・・。」
Bさん「逆に考えればいいんだよ。」
Aさん「逆に。」
Bさん「鳥が飛べないシチュエーション、もちろん風とか意識を失うとかあるけど、
もっと根本的な。」
Aさん「根本的・・・?」
Bさん「重力が100倍になるとか。」
Aさん「飛べないどころの話じゃない!!!」
全てを惹きつける引力。
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