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【揺花草子。】(日刊版:2016年)  作者: 篠木雪平
2016年6月
158/366

【揺花草子。】<その1592:黙示録。>

 【揺花草子。】<その1592:黙示録。>


 Bさん「今日は6月6日だからどうやってもUFOの話をしないわけには行かない。」

 Aさん「どうやってもUFOの話をしないわけには行かないのか・・・。」

 Bさん「毎年してるじゃん。」

 Aさん「確かにそうだけど。

     1年前も2年前もそうだったけど。」

     http://28if.studiohs.com/brief/2015/06/06.html

     http://28if.studiohs.com/brief/2014/06/06.html

 Bさん「2年前のこの日にはさ、6月6日に三日月、つまり月齢3になる日が

     例の絵描き歌で予言されるUFO出現の特異日に違いないと言う

     持論を展開したわけだけど。」

 Aさん「あぁ・・・そうでしたねぇ・・・。」

 Bさん「でも、よくよく考えてみると、ぼくは解釈を誤っていたのかも知れない。」

 Aさん「え、なにが?」

 Cさん「阿部さんあの唄をよーく思い出してみて。

     あの唄で歌われているのは、

     『6月6日にUFOが出現して、不測の動きをして、地上に墜落した』

     ってことじゃない。」

 Aさん「えぇ、そうですね。

     そしてその結果として池・・・まあ湖的なものが2つ出来たってことですよね。」

 Bさん「まあ2つ出来たのはUFOが空中分解したとか、あるいは2艦墜落したとか、

     色んな解釈が出来そうだけど、そこは本筋じゃないので今日は置いておく。

     とにかくUFO墜落の結果湖が出来た。」

 Aさん「うん。」

 Bさん「これは本当かな?」

 Aさん「えっ・・・どう言うこと?」

 Bさん「UFOが墜落したから湖が出来るかってこと。

     いや出来ることもあるだろうけど、出来るとしても

     そんな一朝一夕の話じゃないでしょ?

     地面にでっかい窪みが出来たとして、そこに水が流れ込んで、湖になるには

     どう考えても数10年のスパンが必要だ。

     たとえば火山の噴火によって形成される火口湖、カルデラの類いだって

     水がたまるまでは長い年月が必要でしょ。」

 Aさん「あぁー・・・うーん、確かにそうだね・・・。」

 Cさん「いわんやお船を浮かべられるぐらいの水量となればね。」

 Aさん「まぁ・・・。」

 Bさん「そしてこの唄では、そのお船から空を見上げて三日月を眺めている。」

 Aさん「そうだねぇ。」

 Bさん「つまり、UFOが墜落するであろう6月6日の夜と、この三日月の夜は、

     時系列的には全く別だと言うことになるわけだ。」

 Aさん「そう・・・なるね、確かに。辻褄を合わせるとすれば・・・。」

 Bさん「と言うことは、ぼくが2年前のこの日に堂々と披露した

     『月齢3になる6月6日がUFO出現日』と言う推論は

     最初から誤謬を含んでたと言うことになるんだよ・・・!」

 Aさん「はぁ・・・。」

 Cさん「(・・・阿部さん阿部さん)」

 Aさん「(えっなんです?)」

 Cさん「(もうすぐオチだから。ここは汲んであげて)」

 Aさん「(は・はぁ・・・)」


 Bさん「つまりUFOが落ちるのは

     今年かも知れないってことなんだよ!」

 Aさん「な・・・なんだってーーー!!!」


 Cさん「(阿部さんナイスリアクション)」

 Aさん「(・・・どうも・・・)」


 とんだ茶番でした。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2016/06/06.html


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